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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 大統領府
- 元記事公開日:
- 2022/09/12
- 抄訳記事公開日:
- 2022/11/22
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バイデン大統領、国家バイオテクノロジー・バイオ製造イニシアチブを始動
President Biden to Launch a National Biotechnology and Biomanufacturing Initiative
- 本文:
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(2022年9月12日付、大統領府による標記発表の概要は以下のとおり)
本日、バイデン大統領は、米国で発明したものすべてを米国で製造できるようにするため、「国家バイオテクノロジー・バイオ製造イニシアチブ」を始動させる大統領令に署名した。14日に開催される「全米バイオテクノロジー・バイオ製造イニシアチブに関するサミット」では、各閣僚機関が、米国がバイオテクノロジーとバイオ製造の可能性を最大限に活用し、この大統領令を推進できるよう、幅広い新たな投資と資源について発表する予定である。
世界の産業は、バイオテクノロジーを原動力とする産業革命の入り口に立っている。他の国々が、バイオテクノロジーのソリューションや製品の世界的な供給源となることをめざす中、米国は、これまで外国の材料やバイオ生産に過度に依存してきたため、重要な化学物質や医薬品有効成分などを確保する能力が脅かされている。しかし、バイオエコノミーは今も米国の強みであると共に、巨大な機会でもある。バイオの可能性を最大限に活用することで、医薬品から燃料、プラスチックまで、日常生活で使用するほとんどすべてのものを作れる生物学の潜在力を実現し、引き続き米国のイノベーションを経済的、社会的成功に導くことができる。
産業界は、プラスチック、燃料、材料、医薬品などの製造に、石油化学ベースの製造に代わって、バイオ製造を採用するようになった。業界の分析によると、バイオエンジニアリングは10年以内に製造業の世界生産の3分の1以上を占め、金額にして約30兆ドルに達するとされる。
このイニシアチブは、健康、農業、エネルギーなど複数のセクターで米国のバイオエコノミーを成長させるものであり、脆弱な海外からのサプライチェーンを強固な国内チェーンに置き換えるものである。食糧とエネルギーの安全保障を向上させ、気候変動の影響を緩和しながら農業の革新を推進することもできる。また、医学を進歩させ、人々がより健康で長生きできる助けともなる。
具体的には、以下のような取り組みが行われる:
▽地域のイノベーションとバイオ教育への強化投資による国内のバイオ製造能力の向上
▽政府機関のバイオ優先調達プログラムを通じたバイオ製品市場の拡大
▽優先ニーズを明確にした、課題解決のための研究開発の推進
▽バイオテクノロジーと大規模計算能力・AIとの組み合わせによる、健康、エネルギー、農業、環境分野でのブレークスルーの加速
▽多様なスキルを持つ労働力の育成
▽バイオテクノロジー製品の規制の合理化
▽バイオセーフティとバイオセキュリティの推進によるリスク低減
▽外国の関与による情報流出の防止など、米国のバイオテクノロジー・エコシステムの保護
▽パートナーや同盟国との協調による、活発かつ安全なグローバルバイオエコノミーの構築 [DW編集局+JSTワシントン事務所]