[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
大統領府
元記事公開日:
2022/09/30
抄訳記事公開日:
2022/12/01

米国・イスラエル間の技術に関する戦略的ハイレベル対話

U.S.-Israel Strategic High-Level Dialogue on Technology

本文:

(2022年9月30日付、大統領府による標記発表は以下のとおり)

バイデン大統領とイスラエルのラピド首相は、7月に「技術に関する戦略的ハイレベル対話」を立ち上げ、重要・新興技術に関するパートナーシップを確立して両国間の協力を新たな段階へと高めた。9月28日、国家安全保障顧問のジェイク・サリバンとイスラエル国家安全保障顧問のエイヤル・フラタ博士が、ワシントンDCにおいて本対話の初会合を開いた。

米国とイスラエル間の技術パートナーシップはこれまでになく強固なものとなっており、大統領府国家安全保障会議(NSC)を初めとする米国関係機関の上級代表と、イスラエル国家安全保障会議を初めとするイスラエル関係機関の上級代表が会合を開き、グローバルな課題に対処し、国益・民主主義の原則・人権に沿ったイノベーションエコシステムを保護・促進するための技術的パートナーシップの拡大について協議した。

両国は、協力関係をさらに強化するため、既存の協力機構を活用、あるいは新たな二国間機構を創設して、協力推進のための作業部会を設置することとした。また両国は、民間部門の協力を加速するための、米国商工会議所とイスラエル雇用主・企業連合(Presidium of Israeli Employers and Businesses)の間の新たな覚書への署名についても触れた。

米国・イスラエル間技術協力の対象となった課題は以下のとおり:

■気候変動
・クリーンで再生可能な水素と太陽光ベースのエネルギーの開発
・食料安全保障
・異常気象の地域的な予測
・低中所得国でのクリーンエネルギー技術の展開
・イスラエルの水再利用問題への対処
・電気自動車用電池の材料・技術のサプライチェーンにおける協力

■パンデミック対策
・モニタリングと分析、健康情報開発のための技術、公衆衛生を脅かす事象の予測モデル
・ゲノム医学および分子医学を含む診断・治療分野における生物医学研究
・法規制と輸入の安全性
・パンデミック時の公衆への関与に関する情報共有のための公衆衛生エコシステムの強化
・グローバルな健康安全保障とパンデミック対策についての協業

■人工知能(AI)
・公正なAI駆動の保健システムおよびスマートヘルスの開発、AIの医薬や治療法の試験への応用
・信頼できるAIのリスク管理手法の共有
・信頼できるAIパイロットから得られた結果と教訓の共有、安全なデータ共有法の模索
・気候変動に強い耐性を持つ新しい作物品種や種子育種のためのAI活用

■信頼できる技術エコシステム
・技術に関わる安全保障、輸出規制、投資の審査など、両国の技術エコシステムのリスク管理

なお、両国は、米国国家量子調整室(NQCO)とイスラエル国家量子イニシアチブとの間の会合についても歓迎する。両国は、イスラエルからの代表団を米国で受け入れることにより、専門家による議論を開始する予定である。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]