[本文]
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- 国・地域名:
- フランス
- 元記事の言語:
- フランス語
- 公開機関:
- 首相府
- 元記事公開日:
- 2022/12/05
- 抄訳記事公開日:
- 2022/12/23
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ビオクラスターに「サクレー」を採択 関心表明公募で初
France 2030 : « Paris Saclay Cancer Cluster », premier lauréat de l’AMI « Biocluster »
- 本文:
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医療・生命科学分野の研究イノベーション機能の集積を目指す、フランスの「ビオクラスター」プロジェクトの関心表明公募について、政府は「パリ・サクレーがんクラスター」(PSCC)を採択した。採択事例としては初。政府の5か年投融資計画「フランス2030」に盛り込まれており、医療イノベーションのエコシステム構築とともに、がん対策の戦略にも貢献することが期待されている。「ビオクラスター」は、米マサチューセッツ州の「ボストン・バイオクラスター」をモデルとしており、医療・生命科学分野のエコシステムを再構成し、医療・製薬関係企業の誘致を図るためのプロジェクトである。科学関係のコミュニティや大学病院由来のイノベーションを加速させるための最終段階にあたる。
今回採択されたPSCCは、パリ近郊のビルジュイフに位置し、次のような目標を持っている。
▽世界で毎年50万人以上の治療とQOL(クオリティ・オブ・ライフ)改善に繋げる。これには、患者への告知、検診、ケア、フォローアップも含んでいる。
▽国への経済的な効果を生み出すとともに、がん治療の研究開発機能を再配置してフランスが強みとする治療法で優位性を確立する。「フランス2030」(2021年10月12日発表)の医療版である「医療イノベーション2030」は、医療イノベーションでの欧州最先進国を目指して75億ユーロを投資しつつ、立法や省令などのさまざまな手段も駆使すると表明。医療システムの変革をフォローアップするともに、原材料調達を担保しつつ画期的な治療体制を構築し、全国民に恩恵を還元することを目指している。
優れたバイオ医療研究は、医療イノベーションのフローで重要な位置を占めており、すでにフランスはとりわけ公的研究機関や大学がそうした研究を担っている。しかしフランスの医療研究は、研究と現場医療の間のギャップにしばしば悩まされており、患者個人のニーズに合わせた医療を発展させるには、実験室と病室の間で双方向的なやりとりが求められていた。さらに機器類などの技術面の発展が学術面の推進につながることから、バイオ医療研究では、学術サイドと技術サイドの双方にとって役立つインフラの整備が必要とされていた。加えて、若手研究者のキャリア形成をフランス国内で促していく必要性にも迫られていた。
こうした事情を踏まえ、政府は、医療研究拠点を再構築して推進する目的で10億ユーロの投資をすでに決定。このうちの3億ユーロを今回の「ビオクラスター」に充て、ラボ、研究センター、ケアセンター、関係企業などをまとめ上げる世界規模のクラスターを作ることを目指す。
「ビオクラスター」は、卓越した大学病院拠点(IHU)の機能を使いながら、エコシステムを再構成を図るが、新しいIHUにはすでに6拠点が採択され、3億ユーロが措置されている。その一方で「フランス2030」により、それらとは別に1億6,000万ユーロをかけ、RHUプロジェクトの新たな公募を22年末から2023年春にかけて行う。
なおフランスでは、首相府投資総務庁の管轄のもとで医療イノベーション庁(AIS)が設立されたばかりでもあり(※編集局注:10月末に設立。下記URL参照)、イノベーションを推進し、国内各地域の関係エコシステムを活性化することを目指している。
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【参考】2022年11月10日付公開記事
医療イノベーション庁が発足
[DW編集局]