[本文]
-
- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 大統領府
- 元記事公開日:
- 2022/11/01
- 抄訳記事公開日:
- 2022/12/26
-
全米アカデミーズのマクロ経済および気候関連のリスク・機会に関する円卓会議の初回会合
- 本文:
-
(2022年11月1日付、大統領府の標記発表の概要は以下のとおり)
昨日、大統領経済諮問委員会(Council of Economic Advisers:CEA)のH. Boushey委員、および大統領府行政管理予算局 (Office of Management and Budget:OMB)のZ. Liscowチーフエコノミストをはじめとするバイデン政権関係者が、全米アカデミーズ(National Academies of Sciences, Engineering, and Medicine:NASEM)が招集した「マクロ経済および気候関連のリスク・機会に関する円卓会議」の初回会合に出席した。
同会議の目的は、気候変動の物理的・移行的な影響がマクロ経済のパフォーマンスにどのように関連し影響を与えるかについて、またその財政、通貨、金融安定化政策への示唆について理解を深めることである。そのため、気候変動とマクロ経済モデリングとの関わりを専門とする数十名の研究者が出席した。
バイデン政権は深刻な課題に対処するため迅速な行動が必要であることを認識しており、2050年までにクリーンエネルギーを生産・利用する経済に速やかに移行するという野心的目標を設定している。この取り組みを支援する「気候関連の財務リスクに関する大統領令」は、CEAとOMBに対し「連邦が気候関連の財務リスクにさらされる主な原因を特定し、大統領予算における経済的前提と長期見通しに潜む気候リスクを定量化する方法を開発する」よう求めている。このため、CEAとOMBは新たに組織した「省庁間技術作業グループ」を主導し、連邦政府の能力評価を実施し、また予算の長期的見通しに気候変動リスクの初期の推定値を組み入れた。
全米アカデミーズの「マクロ経済および気候関連のリスク・機会に関する円卓会議」の立ち上げは、これらの取り組みにとって重要であり、会議で得られた知見は、大統領のビジョンの実現に役立ち、省庁間技術作業グループに情報を提供する。同会議は、気候変動の不確実な影響とネットゼロ経済への移行をマクロ経済分析にどのように反映させるか、また気候変動がもたらすリスクと機会の特異な性質に対応するためにマクロ経済モデルや分析アプローチをどのように調整するかといった重要な課題に取り組む助けとなることが見込まれる。
[DW編集局+JSTワシントン事務所]