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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 大統領府科学技術政策局(OSTP)
- 元記事公開日:
- 2022/11/17
- 抄訳記事公開日:
- 2023/01/05
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最初の国家シスルナ(Cislunar)科学技術戦略
FACT SHEET: First National Cislunar Science & Technology Strategy
- 本文:
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(2022年11月17日付、大統領府科学技術政策局(OSTP)による標記発表の概要は以下のとおり)
本日、OSTPは、初めてとなる国家シスルナ科学技術戦略(National Cislunar Science & Technology Strategy)を発表した。これは米国の科学技術指導力により、責任ある平和的で持続可能なシスルナ空間(対地同期軌道以遠の、月を含む地球-月系の広大な空間)の探査と利用を、すべての国や機関が「米国宇宙優先枠組(U.S. Space Priorities Framework)」との整合性を保ちながら行えるよう支援する方策を示すものである。この戦略は、強固で責任ある米国の宇宙事業を維持し、宇宙探査、宇宙科学、および宇宙の持続可能性における米国の指導力を前進させるためのバイデン政権の取り組みに基づいている。
今後10年間は、月面を含むシスルナ空間の探査にとって非常に重要である。NASAは、今後10年間のシスルナ空間における人類の活動は、1957年に宇宙時代が始まって以来この空間で行われたすべての活動と同等か、それ以上になると推定している。
シスルナ空間は科学、技術、および探査の進歩に多大な可能性をもたらし、月における人類の活動は世界中の人々に他では得られない着想を与える。また、惑星科学における最優先課題の解決や、太陽系と太陽の歴史を探求する機会も提供する。さらにシスルナ空間は、新世代の電波天文学の促進に役立つ電波不感環境、有人探査の技術と運用を試すための貴重な領域、そして宇宙での経済成長を促進する可能性をも備えている。
科学的発見、経済発展、および国際協力の促進は、シスルナ空間における米国の科学技術指導力を達成し、維持するために不可欠である。国家シスルナ科学技術戦略は、以下の4つの主要な科学技術目標を追求することで、すべての人の利益となる未来を実現するための第一歩を提供する。
・シスルナ空間における将来の成長を可能にする研究開発支援
・シスルナ空間における国際科学技術協力の拡大
・米国の宇宙状況認識機能のシスルナ空間への拡張
・拡張性と相互運用性を備えたアプローチによる、シスルナ空間における通信と測位・航法・タイミング機能の実装利害関係者との協議および米国政府機関全体の協力によって策定された本戦略は、責任ある平和的かつ持続可能なシスルナ探査という米国政府の目標を推進するためのビジョンと最初の科学技術目標とを提示している。
[DW編集局]