[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦経済・気候保護省(BMWK)
元記事公開日:
2022/11/09
抄訳記事公開日:
2023/01/12

半導体工場Elmosの中国投資家への売却、連邦内閣が審査手続きの禁止を決定

Chipfabrik Elmos darf nicht an chinesischen Investor verkauft werden – Bundeskabinett untersagt Verkauf

本文:

(2022年11月9日付、ドイツ連邦経済・気候保護省(BMWK)による標記報道発表の概要は以下のとおり)

連邦内閣は本日、Elmos Semiconductor SE社の投資審査手続の中止を承認した。中国企業が、スウェーデンの子会社を通じてドルトムントのElmos社のチップ工場を買収する予定であった。ドイツの秩序と安全を危険に晒す可能性があるため、禁止を命じたものである。条件付き承認などの穏便な方法では、危険を排除することはできないと判断した。

ハーベック(Robert Habeck)BMWK大臣は、次のように述べた:「重要インフラであること、もしくは技術がEU圏外からの買収者に流出するリスクがある場合には、企業買収の是非を厳密に検討する必要がある。特に半導体分野では、ドイツと欧州の技術的・経済的主権を守ることが重要である。もちろんドイツは開かれた投資拠点であり、今後もそうであり続けるが、無邪気でいることは許されない。」

ドイツへの海外からの投資の中には、安全保障に悪影響を与える可能性のあるものも存在する。そうした投資が、国家秩序と安全に悪影響を及ぼさないようにすることは連邦政府の責務である。そのために、BMWKは、関係機関とともに、EU域外の買収者による国内企業の直接または間接的な買収や資本参加については、個々に調査することが可能であり、審査の基準は、買収が公の秩序や安全に脅威を与えるか否かである。

今回の対外経済法施行令第55条による、いわゆる部門横断的な投資審査手続きでは、禁止措置は、連邦政府の同意、すなわち閣議決定がある場合にのみ行なうことができる。これは、同施行令の13条第3項第1号で規定されている。

次の段階でBMWKは、正式な行政行為として、買収側と売却側に対して、禁止の決定を通達する。

[DW編集局]