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- 国・地域名:
- 英国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 国防科学技術研究所(Dstl)
- 元記事公開日:
- 2023/01/05
- 抄訳記事公開日:
- 2023/01/27
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英米の軍事研究所が合同でAIの実証試験を実施
UK and US research labs conduct back-to-back AI demonstrations
- 本文:
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(2022年1月5日付、国防科学技術研究所(Dstl)の標記発表の概要は以下のとおり)
Dstlと米国空軍研究所(AFRL)は、共同開発した人工知能ツールボックスを2つの軍事演習で初めて展開した。この最先端のツールボックスにより、戦闘員はその任務のニーズに合わせて、この連合の中から最適なAIツールを迅速に選択できる。
この2つの演習の目的は、米英軍のさまざまな軍事ユースケースにおいて、如何にしてAIを機敏で、適応性があり、信頼性が高く、戦闘員にとって利用しやすいものとするか、という課題に対処することであった。重要なことは、開発・提供されるAIが任務に対して堅牢であること、およびAIの限界がユーザーに理解されること、を保証するプロセスも含まれていることであり、これは技術に対するユーザーの信頼を築くための重要なステップである。
2022年11月、英米のAI・自律機能の専門家30名からなるチームが、共同AIタスクフォースとして、フォート・アーウィンの米国ナショナル・トレーニング・センターで開催された「プロジェクトコンバージェンス 22 (PC22)」実験に派遣された。そのわずか4週間後、タスクフォースの一部が、英国ウィルトシャー州にある英国陸軍のソールズベリー平原訓練区域に再集結し、PC22から学んだ教訓を取り入れ、Dstl HYDRAプロジェクトの統合概念評価(Integrated Concept Evaluation:ICE)の一環として、AIを新たな運用環境に迅速に適用させた。
PC22の共同AIタスクフォースの焦点は、英米が共同開発したAIツールボックスを初めて実証することにあった。このツールボックスは、英米の無人地上車両(Uncrewed Ground Vehicles:UGV)や無人航空機(Uncrewed Aerial Vehicles:UAV)から収集されたデータ、データのラベル付け、配備された戦術高性能コンピュータ(HPC)での迅速なAIトレーニング・再トレーニングを統合して、任務に合わせたAIを提供するものである。
上記チームは、ユーザーが任務遂行に必要なアルゴリズムを選択し、任務を果たすために計画されたユースケース以外で使用する際のリスクを理解できるように、ツールボックスが提供するAIアルゴリズムの長所と短所を明確に説明するモデルカードを作成して、ユーザーがAIを理解できるよう取り組んできた。
[DW編集局]