[本文]

国・地域名:
中国
元記事の言語:
中国語
公開機関:
中国科学報
元記事公開日:
2014/09/04
抄訳記事公開日:
2014/11/20

中国の科学技術研究開発者数、米国を抜いて世界一へ

报告称中国科技研发人员总数超美国 居世界第一

本文:

2014年09月04日付の「中国科学報」ネット版は、中国の科学技術研究開発者数が米国を抜いて世界一となったと報じた。本記事ではその概要をまとめる。

清華大学イノベーション研究センターがこのほど発表した『国家イノベーション青書』によると、中国の研究開発者数は世界総研究者数の25.3%を占め、米国の17%を抜いて世界一となったとのこと。

青書が明らかにしたところによると、2011年までの中国研究開発者数累計6,300万人に達し、具体的には、学歴が大学本科及び以上である人が2,740万人である。2011年に研究開発に従事する人は401万8000人に達し、具体的には、博士号取得者数が25万2000人で、修士号取得者数が56万6000人で、本科学歴取得者数が127万9000人であったという。

科学技術部が発表した『科学技術統計報告』(2012年第19期)によると、2000年以来、世界の研究開発者数が徐々に上昇し、2008年の金融危機に影響され、研究者数が2007年の5.2%から2010年の3.5%へと減少したという。2007年から2011年にかけて、世界の研究者数の年平均成長率は3.7%で、同期中国の年平均成長率は13.5%であった。

中国の科学技術人的資源が世界トップでありながら、1人当たりの創出率が先進国に遅れていて、ハイレベルのイノベーション人材が依然として少ない。中国の労働力人口一万人当たりの研究者数は38人であり、日本(133人)、韓国(135人)、ドイツ(132人)、ロシア(111人)等の国を大きく下回った。

世界経済フォーラム(WEF)が発表した『2013年の国際競争力ランキング』によると、中国の労働市場の効率性が34位にランクされ、高等教育の質が70位にランクされた。マッキンゼー『新興市場人材報告』のデータによると、中国のエンジニアリングと金融分野の卒業生のわずか10%しかグローバル化企業に要求される能力を備えておらず、本土のMBA卒業生で管理業務を担当できる人材は20%弱に過ぎない。ITサービス業を例にとれば、イノベーション人材が乏しいため、中国ITサービスの総収入の65%は付加価値の低い日本市場によるのに対し、高付加価値の国際サービスの収入はわずか全体の10%に過ぎず、インドの75%と比べ、ハイレベルのイノベーション人材の不足は、中国のイノベーションにおける制約条件となっている。

[JST北京事務所]