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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 国防総省(DOD)
- 元記事公開日:
- 2023/02/06
- 抄訳記事公開日:
- 2023/03/27
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DOD、NATO「防衛イノベーションアクセラレータ(DIANA)」イニシアチブの米国代表を任命
- 本文:
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(2023年2月6日付、国防総省(Department of Defense:DOD)の標記発表の概要は以下のとおり)
DODは、NATO科学技術評議会の米国主要メンバー兼代表団長であるジェフリー・デイビッド・シングルトン(Jeffrey David Singleton)氏をNATOの「防衛イノベーションアクセラレータ(Defence Innovation Accelerator for the North Atlantic:DIANA)」イニシアチブ役員会の米国代表に任命すると発表した。
DIANAは、防衛関係者と同盟国の最も優れたスタートアップ、科学研究者、技術企業を結び付け、重要な防衛・安全保障上の課題解決に当たることを目的としている。DIANAプログラムに参加するイノベータは、20を超える同盟国にある数十のアクセラレータ拠点とテストセンターのネットワークにアクセスできる。
シングルトン氏は、科学技術分野の調査・管理において、基礎研究、先進技術開発、調達について30年以上にわたる幅広い経験を有している。また、NATO/国際パートナーシップのためのDOD戦略の科学技術リーダー役を務め、COVID-19対応の初期段階においては、米国の科学的な対応を調整し、民間部門へのインセンティブ付与により革新的な解決策の開発のための取り組みを監督した。
氏は、年間予算25億ドル以上の陸軍の基礎研究・応用研究・先進技術開発プログラムの監督も担当した。さらに、欧州やアジア太平洋などの多数の同盟国との研究活動やパートナーシップ協定など、「高級レベル協調フォーラム-陸軍(Senior Collaboration Forum-Army)」の取り組みのための軍備協力に焦点を当てた科学技術活動について基準の設定を主導した。また、未来学者、陸軍作戦学校、諜報機関、学術界、産業界、DOD内の科学技術コミュニティの代表者が参加する、初の陸軍基礎研究ワークショップの編成を主導した。
なお、氏は引き続き、NATO科学技術評議会の米国プリンシパル・メンバー(Principal Member)兼代表団長(Head of Delegation)、および陸軍の技術ディレクター(Director for Technology)を務めることとなっている。
NATOは、2021年6月14日にブリュッセルで開催された北大西洋会議で、DIANAイニシアチブを発表した。本イニシアチブの目的は、重要技術に関する大西洋横断の協力を強化・加速し、NATOが民間企業、学術界、その他の非政府組織とより緊密に連携できるようにすることである。DIANAは、欧州と北米の双方に本部を置き、NATO内の既存のテスト・イノベーションセンターと連携をとる。また、同盟国の技術的な要求を、スタートアップや非伝統的企業がより上手く支援できるよう、ネットワークの構築と管理も目指している。DIANAは、人工知能(AI)、データ、量子生まれの技術(quantum-enabled technologies)、自律性、バイオテクノロジー、極超音速、新材料と製造、エネルギーと推進力、宇宙の9つの新興技術分野に重点を置いている。DIANAで採択されたイノベータは、NATOイノベーション基金拠出の対象候補となる。この基金は、軍民両用技術(dual-use technology)を開発するスタートアップ企業に10億ユーロを投資する予定である。
[DW編集局]