[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
原子力・代替エネルギー庁(CEA)
元記事公開日:
2023/03/09
抄訳記事公開日:
2023/03/17

CEA、原子炉開発のスタートアップ2社を設立

Le CEA essaime deux start-up nucléaires, Hexana et Stellaria

本文:

 原子力・代替エネルギー庁(CEA)は9日、原子炉開発にかかわるスタートアップ2社の設立を発表した。両社はいわゆる第4世代の小型原子炉を開発する技術と特許を有しており、CEAはこうした企業をフォローアップすることで、原子炉のイノベーションと国の脱炭素化を加速させたい考えだ。

 設立が発表されたのは、エクサナ社(Hexana)とステラリア社(Stellaria)。

 エクサナ社は、ナトリウム冷却タイプと高速中性子タイプの小型モジュール炉の開発を目指す。出力が400メガワット毎時の小型炉を二つ組み合わせたユニットになる見込みだ。高温での燃料貯蔵の方法もあわせて開発するとともに、産業のニーズに合わせて出力を様々変えられるようにしたいとしている。

 ステラリア社は、溶融塩のなかに含まれ、冷却液を作り出す液状核燃料を融合させる技術を用い、溶融塩炉を使ったエネルギーシステムの発展を目指す。同社が提案するのは、250メガワット毎時の出力を持ちつつ、体積が4立方メートルに収まる原子炉。エクサナ社と同様に、ウラン、プルトニウム、MOX(混合酸化物燃料)など、核燃料サイクル閉鎖に関する国の戦略に記されている一連の核燃料を使うことを検討している。

 政府の5か年投融資計画「フランス2030」の目標10項目の一つには、計23億ユーロを投じて小型モジュール原子炉を開発する計画が掲げられており、両社はその重要なプレーヤーとなることが期待される。

[DW編集局]