（2023年3月7日付、国立標準技術研究所（National Institute of Standards and Technology：NIST）の標記発表の概要は以下のとおり）

NIST、メリーランド州およびメリーランド州のモンゴメリー郡は、サイバーセキュリティに関する喫緊の課題を解決するために産官学の専門家が連携するハブである、「国立サイバーセキュリティ・センター・オブ・エクセレンス（National Cybersecurity Center of Excellence：NCCoE）」の支援のためのパートナーシップ協定を5年間更新した。2012年に設立されたNCCoEは、業界標準、ベストプラクティス、民間技術に基づく実用的なソリューションを提供することで、企業の情報技術システムの安全確保を支援してきた。また、同センターは、研究者や技術ベンダーと協力し、医療データの安全確保、金融取引の保護、重要インフラの保全など、産業特有の課題に関する指針を提供している。

昨日の本協定の締結式で、商務省（Department of Commerce：DOC）のドン・グレイブス（Don Graves）副長官は、NCCoEが連邦政府、州政府、地方政府が力を合わせ、サイバーセキュリティの厳しい問題に取り組むための理想的な場所と方法である旨を述べ、また、新たに中小企業やその他の組織にNISTのガイドライン等を提供する「NIST Small Business Cybersecurity Community of Interest（COI）」イニシアチブの立ち上げを発表した。

本協定の目的のひとつはメリーランド州とモンゴメリー郡の企業や団体、特に中小企業のニーズによりよく対処することにあり、本協定は州・郡政府がNCCoEと州内の企業との協力強化を拡大するよう求めている。また本協定はNCCoEと州内の公立学校や学術機関との関係を強化することも目的としており、NCCoEは学生のインターンシップなどを通じてサイバーセキュリティ人材育成を図っている。

[DW編集局]