（2023年5月19日付、科学・イノベーション・技術省（DSIT）の標記発表の概要は以下のとおり）

「国家半導体戦略（National Semiconductor Strategy）」は、最大10億ポンドの政府投資により、設計、研究開発、化合物半導体における英国の強みとスキルを強化し、英国内の半導体関連企業の成長を支援する方策を示している。政府が産業界と連携して行う投資は、この分野における研究、イノベーション、商業化を促進し、研究室からの製品化を支援するものである。

本戦略は、半導体分野において英国が特に戦略的に優位である半導体設計、最先端の化合物半導体、世界をリードする研究開発エコシステムに焦点を当てている。化合物半導体は、シリコン半導体ではできないことを実現するもので、自律走行や未来通信など、進化する技術分野での使用が考えられる。その創出には、英国科学界が先導する領域である先端材料に関する専門能力が必要である。

英国におけるこの分野の成長を支援するべく、政府は2023年から2025年にかけて最大2億ポンドを投資し、産業界の基盤構造へのアクセス改善、研究開発の強化、国際協力の促進を行う予定である。さらに今後10年間の投資には戦略的アプローチをとり、政府はこの世界的に重要な分野で英国の優位性を確保し、次の3つの主要目標を達成するべく、さまざまな対策に最大10億ポンドを投資する予定である：

・国内産業の成長
・サプライチェーンが混乱するリスクの軽減
・国家安全保障の保護

本戦略は、政府が半導体産業に提供してきた一貫した支援に基づくもので、過去10年間で研究助成金として5億3,900万ポンド、同分野の中小企業に直接2億1,400万ポンドを提供し、2017年以降450人の博士課程の学生に資金支援している。

[DW編集局]