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- 国・地域名:
- フランス
- 元記事の言語:
- フランス語
- 公開機関:
- 下院(国民議会)
- 元記事公開日:
- 2023/06/01
- 抄訳記事公開日:
- 2023/06/15
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下院、大学の安全保障を提言 「中国の潜入がきわめて深刻」
- 本文:
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フランス下院(国民議会)は1日、「大学や研究室の安全保障計画を策定すべき」などの提言を盛り込んだ報告書を公表した。中国関係者の潜入事例が相次いでいることを念頭に置いている。
この報告書は、議員らで構成する「外国勢力の政治・経済・財政的干渉に関する調査委員会」が、安全保障上懸念すべき外国がフランスにもたらしている影響についてまとめたもので、12項目の提言を付けている。
報告書は、ロシアと中国を主要な脅威と位置づけ、特に中国については、スパイ行為や潜入、サイバー攻撃などをフランスの大学などに対して行っていると指摘。「潜入はきわめて深刻で、わが国の当局が必ず注視すべきだ」などと警鐘を鳴らしている。さらに報告書は「中国がわが国に干渉する手段はまだあるはずだ」「狙いはフランス社会の不安定化よりも、むしろ経済を乗っ取ることにある」などと断じた。
フランスでは上院(元老院)が3月、中国企業が提供するソーシャルネットワーキングサービス「TikTok」の実態を調査する委員会を独自に作るなどしており、議会全体で警戒感が高まっている。
[DW編集局]