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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- エネルギー省(DOE)
- 元記事公開日:
- 2023/06/05
- 抄訳記事公開日:
- 2023/07/04
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バイデン政権、初の「国家クリーン水素戦略・ロードマップ」を発表
- 本文:
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(2023年6月5日付、米国エネルギー省(Department of Energy:DOE)の標記発表の概要は以下のとおり)
バイデン政権は本日、クリーン水素の生産から利用までを加速するための包括的な枠組みである「国家クリーン水素戦略・ロードマップ(National Clean Hydrogen Strategy and Roadmap)」を発表した。商業規模の水素普及の実現は、バイデン大統領の「アメリカへの投資」アジェンダの重要な構成要素であり、クリーンエネルギー経済の構築に不可欠である。
DOEの報告書[Pathways to Commercial Liftoff: Clean Hydrogen]によると、水素経済は、2030年までに10万人規模の直接・間接の雇用を生み出す可能性がある。複合的な経済セクターにまたがるエネルギーの経路の開発は、エネルギー自立を強化し、すでに80万人以上の雇用を創出してきた製造業ブームをさらに加速させる。
クリーン水素はエネルギー集約セクターでの排出削減に重要な役割を果たす。また、長期的エネルギー貯蔵手段によって、変動しやすい再生可能エネルギーの拡大を後押しし、再生可能エネルギー、先進原子力、その他の革新的技術を含むクリーン発電に柔軟性と収益源をもたらす。
この戦略とロードマップは、水素の生産から利用までの現況と将来の脱炭素化目標に向けてのビジョンを描き、2030年までに年間1,000万トン、2040年までに年間2,000万トン、2050年までに年間5,000万トンのクリーン水素を国内生産する可能性を基に、将来の需要シナリオを検証している。
3つの主要な戦略は以下のとおり:
1.産業・大型輸送・長期エネルギー貯蔵など、戦略的でインパクトの大きい用途をターゲットとする
2.技術革新と大規模化、民間投資の推進、サプライチェーン開拓によってクリーン水素のコストを削減する
3.大規模なクリーン水素の生産と最終利用が近接した地域ネットワークに重点を置き、公平性・包摂性・環境正義のための場所に根ざした機会を活用する [DW編集局]