[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
首相府投資総務庁(SGPI)
元記事公開日:
2023/06/16
抄訳記事公開日:
2023/07/10

「フランスにおける低炭素航空機の製造」9件を採択

France 2030 : Le Président de la Répubique annonce des 9 premiers lauréats de l’appel à projets « Produire en France des aeronefs bas carbone »

本文:

(2023年6月16日付、首相府投資総務庁(SGPI)の標記発表の概要は以下のとおり)

 マクロン大統領は、「フランスにおける低炭素航空機の製造」公募プロジェクトで9件を初めて採択したと発表した。

 「初の低炭素航空機の製造」は、政府の5か年投融資計画「フランス2030」の「10の主要目標」の一つで、航空輸送の脱炭素化とエネルギー転換に取り組む航空業界を支援する目的がある。フランスは、主要製造業者の市場での力を背景に世界の航空輸送機全体の半分以上に影響を及ぼしており、この分野の技術やエネルギーの選択肢に世界規模の波及効果をもたらし、フランスと世界の脱炭素化に貢献できる可能性がある。

 「フランス2030」は、民間航空研究評議会 (CORAC、2008年設立) を通じてこの分野のイノベーション、特に新興企業によるイノベーションを支援し、航空燃料生産部門による新たな低炭素燃料への移行を加速し、「専門知識と未来の仕事」の関心表明公募(AMI)を通じた、新たなスキルの開発と職業の魅力にも貢献している。

 今回採択した「フランスにおける低炭素航空機の製造」は、CORACと連携して意欲的かつ迅速な産業化の実現に取り組み、最良の研究開発プロジェクトを支援している。特に世界クラスの競争力を目指し、要素技術や低炭素航空機を市場に送り出す取り組みを支援する。1億ユーロの資金を提供し、プロジェクト終了時には工業化前生産または工業生産に参入できるような成熟プロジェクトを特定することとしている。

 第1回公募の結果採択された9件のプロジェクトへの支援額は、累積投資額1億2,500万ユーロに対して4,930 万ユーロとなる。これらを担う新興または成熟した航空機および機器メーカーは、主要な技術的障害を取り除き、新たな市場、特に低炭素の軽量航空機市場を目指している。

 受賞プロジェクト、受賞企業、開発内容の概要は、以下のとおり。

▽ATEA:ASCENDANCE FLIGHT TECHNOLOGIES(ハイブリッド動力垂直離着陸機の開発および飛行試験等)
▽BEYOND AERO:Beyond Aerospace SAS(航空機用燃料電池推進システムの設計、製造等)
▽CASSIO 330:VOLTAERO、TRIUMPH、CONTROLS France、AKIRA TECHNOLOGIES(5人乗り電気・ハイブリッドチェーン推進航空機の開発等)
▽ELIXIR AIRCRAFT:ELIXIR AIRCRAFT(単発複座VFRの工業化と持続可能な燃料対応の大型航空機の開発)
▽FLAM2:VELICA SAS、DAHER AEROSPACE、ENSMM(軽航空機およびローカル航空機のフラッター現象の予測ツールの開発等)
▽FLYCERA:ISP SYSTEM、SERMA INGENIERIE(軽航空機およびローカル航空機の操縦翼面用の電気機械式、回転式およびインテリジェントアクチュエータの開発)
▽I GUIMBAL G5:GUIMBAL(将来のギンバル カブリ G5 ヘリコプター向けシステムの開発等)
▽LIGNE PILOTE MBJ:JPB SYSTEME(積層造形プロセスによる低炭素航空機用部品製造のパイロットラインの開発等)
▽PREFAB:BLUE SPIRIT AERO、DASSAULT SYSTEMES、SOBEN(分散型水素電気推進航空機のプロトタイプ等の実現)

[DW編集局]