[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
大統領府
元記事公開日:
2014/09/18
抄訳記事公開日:
2014/11/10

オバマ政権が抗生物質耐性菌対策

FACT SHEET: Obama Administration Takes Actions to Combat Antibiotic-Resistant Bacteria

本文:

2014年9月18日発表のホワイトハウスのファクトシートによれば、オバマ大統領は同日、抗生物質耐性菌発生対策を連邦政府関係省庁に指示する「大統領命令」に署名した。政府はまた「抗生物質耐性菌対策に関する国家戦略」を発表した。さらに大統領科学技術諮問会議(PCAST)はこれに関連して「抗生物質耐性対策」に関する報告書を発表した。政府はさらに、医療提供者が高い耐性を持った菌による感染を特定できる臨床現場即時診断テスト法の開発に対して、国立衛生研究所(NIH)と生物医学先端研究開発局 (BARDA)の共同提供による賞金2千万ドルも準備した。

疾病管理予防センター(CDC)によると、米国において毎年死者2万3千人と患者200万人に抗生物質耐性菌感染が関与している。抗生物質耐性菌感染が米国経済に及ぼす影響に関しては年ごとの見積もりにはばらつきがあるが、直接医療費の超過額で200億ドル程度、入院や病欠による生産性の低下は350億ドルに達する。問題はそれが悪化傾向にあることである。

オバマ大統領が今回署名した大統領命令では、連邦政府各省庁に対して国家戦略の実行とPCAST報告が指摘した問題への取り組みを指示している。国家戦略では、抗生物質耐性菌感染の発生を予防・阻止し、現行および新規抗生物質の有効性を維持し、次世代の診断法、抗生物質、ワクチン、その他の治療法を開発・展開すべく、国内および国際的な能力向上を図る5カ年計画を用意している。PCAST報告書では、官民各セクターの専門家との協議により、抗生物質耐性菌対策に関する実行可能な政策提言を行っている。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]