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- 国・地域名:
- 英国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 科学・イノベーション・技術省(DSIT)
- 元記事公開日:
- 2023/06/08
- 抄訳記事公開日:
- 2023/08/21
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英国と米国、「データブリッジ」の設立で基本合意
- 本文:
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(2023年6月8日付、科学・イノベーション・技術省(DSIT)の標記発表の概要は以下のとおり)
英国と米国は、「データプライバシー枠組み(Data Privacy Framework)」を英国に拡張することで基本合意に達し、これにより両国間に「データブリッジ」が創設されることになる。この枠組みへの参加が承認された米国企業は、このデータブリッジの下で英国の個人データを受け取ることができるようになる。
国際データ転送は現代のビジネス取引の中心であり、米国はデータ活用型輸出における英国の主要貿易相手国の1つである。2021年には、英国のサービス輸出の93%がデータ活用型であり、英国はこれらのサービスのうち790億ポンド以上(英国のデータ活用型サービス輸出総額の約30%)が米国向けであった。このような関係にもかかわらず、現在の取り決めでは面倒な事務手続きが避けられない部分となっている。個人データを米国のサービスプロバイダや企業に送信したいほとんどの英国企業は、保護とプライバシーの基準を確実に維持するために、負担の大きい契約条項を設ける必要がある。データブリッジは、そうした負担を取り除き、英国企業の国際的な活動や取引を容易にすることで、企業のプロセスをスピードアップし、コストを削減し、機会を増やすことになる。
両国間の2年にわたる技術的議論の結果、このデータブリッジが完成すれば、大西洋の両側でデータ活用型貿易のメリットが増大し、両国の経済成長を刺激し、より多くの企業が世界規模で展開できるようになる。
「データブリッジ」の確立は、大西洋を跨ぐパートナー間の協力でデータ共有を期待する組織にとって確実性が増すことで、大西洋を跨ぐ研究・イノベーションの推進にも役立つ。これにより、人命を救う研究を強化し、国境を越えた科学・イノベーションを促進する重要な情報の共有が可能となる。英国はすでに、韓国など他のいくつかの主要パートナー国と同様の協定を締結しており、英国の企業は個人データを制限なく安全に共有できるようになっている。
[DW編集局]