[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2023/07/26
抄訳記事公開日:
2023/09/04

BMBF:水素経済に向けて国家水素戦略を改定

"Wir schaffen Klarheit und Planungssicherheit für die Wasserstoffwirtschaft"

本文:

(2023年 7月26日付、ドイツ連邦教育研究省(BMBF)の標記発表の概要は以下とおり)

連邦政府は7月26日、ドイツにおける柔軟なエネルギー源の確立を目指して、国家水素戦略の改定を閣議決定した。

連邦政府は2020年、ドイツでの水素市場拡大を加速するために国家水素戦略を定めていたが、この日閣議決定した改定版は、気候保護要求の高まりと、エネルギー市場の新たな課題に戦略を適合させ、野心的な目標を設定するためのものである。

ベッティーナ・シュタルク=ヴァッツインガー(Bettina Stark-Watzinger)BMBF大臣は「水素は、エネルギー転換でまだ確立していない分野であるが、エネルギー安全保障、気候中立性、競争力などと組み合わせる絶好の機会にある」と述べている。

今回の水素戦略の改定では、2030年までにドイツにおける電気分解能力を10ギガワットにするという目標をかかげ、そのために水素の搬送と使用だけではなく、持続可能で経済的な、かつ社会的な生産への投資に関する重要なガイドラインを設定した。

今回の戦略の主な改定は、以下の点である。
1) 水素経済立ち上げの加速
2) すべての部門水素市場への平等なアクセス確保
3) 機構にやさしいあらゆる種類の水素の検討
4) 水素インフラの構築加速
5) 国際協力のさらなる発展

こうした手法で、BMBFは科学の産業への移転を加速し、既存のエネルギーシステムへの水素の統合を促進する。

BMBF大臣は「多面的で対応能力のあるテクノロジーと実用的なアプローチで、ドイツを水素共和国へと前進させる。水素技術で市場をリードし、メイド・イン・ジャーマニーの技術としたい」とも強調。このためにBMBFは、水素のリーディング・プロジェクトである「H2-Giga」、「H2-Mare」、「TransHyde」を推進し、グリーン水素の新技術開発を支援している。グリーン水素は、再生可能電力から、電気分解などによって気候中立に生成される。

[DW編集局]