[本文]
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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 大統領府
- 元記事公開日:
- 2023/08/18
- 抄訳記事公開日:
- 2023/09/19
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キャンプ・デービッドにおける米日韓首脳会談の成果
- 本文:
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(2023年8月18日付、大統領府の標記発表の概要は以下のとおり)
本日、バイデン大統領は、岸田首相と韓国のユン大統領をキャンプ・デービッドに迎え、米日韓首脳会談を行った。これは、米日韓による初の単独の首脳会談であり、バイデン政権下においてキャンプ・デービッドで行う初の海外首脳との会談であった。三首脳は、米日韓パートナーシップの新時代を共に築き、三か国の協力がその国民、インド太平洋地域、そして世界の安全と繁栄を促進することを再確認した。首脳会談で確認・再確認された事項および今後の協力計画は次のとおりである。
■米日韓ハイレベル協議の推進
①協議へのコミットメント:それぞれの集団的利益と安全保障に影響を及ぼす地域の課題、挑発、脅威に連携して対応するため、迅速に協議を行う。
②年次首脳会合:本日の首脳会談のモメンタムを維持するため、少なくとも年1回、直接会合を開催する。
③外相、防衛相、経産相、国家安全保障補佐官の年次会合:それぞれ少なくとも年1回、米日韓の三者会談を開催する。
④米日韓インド太平洋年次対話:東南アジア諸国および太平洋島嶼国とのパートナーシップに焦点を当てた次官補主導の年次対話「Indo-Pacific Dialogue」を開始する。■安全保障協力の強化
①米日韓合同演習計画:複数分野にまたがる演習を含む複数年にわたる米日韓の協力枠組みを導入する。
②弾道ミサイル防衛に関する協力:北朝鮮ミサイルのリアルタイム警報データの共有メカニズムを作動させる。
③北朝鮮のサイバー活動に関する米日韓作業部会:北朝鮮のサイバー攻撃に対抗するための「北朝鮮サイバー活動作業部会(Working Group on DPRK Cyber Activities)」を新設する。
④情報共有と連携の強化:米日韓は既存の安全な通信回線を活用し、それぞれの通信チャンネルの構築と制度化を継続する。
⑤外国の情報操作への対処:米日韓は、外国による偽情報に対抗するための取組みにおいて連携する。■インド太平洋における協力の拡大
①開発金融協力:米日韓の開発金融機関(米国国際開発金融公社(DFC)、国際協力銀行(JBIC)、韓国輸出入銀行(Korea Eximbank))は、質の高いインフラへの資金を動員するための協力を強化する。
②海上安全保障協力枠組み:東南アジアと太平洋島嶼国のパートナー国の能力構築を同期化させるため、沿岸警備と海上法執行機関の能力構築と海洋状況把握(maritime domain awareness)に重点を置いた、三国間海上メカニズムを構築する。
③開発・人道対応政策対話:米国国際開発庁(USAID)、国際協力機構(JICA)、韓国国際協力団(KOICA)は、パートナー国のニーズに焦点を当て、協力して開発を支援する。■経済・技術協力の深化
①経済協力の深化:米日韓は、鉱物資源安全保障パートナーシップ、繁栄のためのインド太平洋経済枠組みなどを基礎として、経済安全保障を強化し持続可能で強靭な経済成長を促進するための三か国間協力を強化する。
②女性のエンパワーメント・イニシアチブ:女性の経済的エンパワーメントの重要性に関する三か国間のイニシアチブを今後も継続して強化する。
③サプライチェーン早期警戒システム(EWS):サプライチェーンEWSの試験運用を開始する。 また、重要鉱物やバッテリーなど、優先すべき製品や材料を特定し、サプライチェーンの混乱に関する情報共有メカニズムを構築する。
④国立研究所協力:米国エネルギー省(DOE)下の国立研究所と日韓の国立研究所との間で新たな協力を推進する。また、重要技術分野や新興技術分野において三か国の共同プロジェクトを推進する。
⑤破壊的技術保護ネットワーク:情報共有の拡大やベストプラクティスの交換など、技術保護措置に関する協力を拡大する。
⑥技術基準の協力:人工知能を含む新興技術の安全、安心かつ責任ある開発と応用を確保するための共通原則の推進について協力する。■グローバルヘルスと人と人との協力の拡大
①「がんムーンショット」に関する協力:米国の「がんムーンショット(Cancer Moonshot)」計画に関する三か国協力を再活性化する。
②グローバル・リーダーシップ・ユース・サミット:2024年初頭に韓国で開催される初の「三か国グローバル・リーダーシップ・ユース・サミット(Trilateral Global Leadership Youth Summit)」を支援する。
③技術指導者研修プログラム:ジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究大学院は、米日韓の中堅政府高官を対象とした技術政策問題に関する研修プログラムを開催する。 [DW編集局]