[本文]

国・地域名:
EU
元記事の言語:
英語
公開機関:
欧州委員会(EC)
元記事公開日:
2023/10/16
抄訳記事公開日:
2023/11/13

欧州委員会、プラスチック・ペレットによるマイクロプラスチック汚染の削減対策を提案

The Commission proposes measures to reduce microplastic pollution from plastic pellets

本文:

(2023年10月16日付、欧州委員会の標記発表の概要は以下のとおり)

欧州委員会は本日、プラスチック・ペレットの意図しない放出によるマイクロプラスチック汚染の防止対策を初めて提案した。現在、サプライチェーン全体にわたる誤った取り扱いにより、毎年5万2,000トンから18万4,000トンのペレットが環境中に放出されている。今回の提案は、EU内でペレットを取り扱うすべての事業者が必要な予防措置を確実に講じることを目的としている。これにより、ペレットの放出が最大74%削減され、よりクリーンな生態系につながり、プラスチックのない川や海洋に貢献し、人間の健康に対する潜在的なリスクが低減されることが期待される。EU共通の措置が、事業者の競争条件を平等にするのにも役立つ。

プラスチック・ペレットは、意図しないマイクロプラスチック汚染の最大の発生源の1つである。欧州委員会は、事業者が次の優先順位に従って行動することを提案している。①ペレットの流出を防ぐ予防策、②流出したペレットの回収による環境汚染防止策、③最後の選択肢として、流出や流失事故後の浄化。

今回の提案には次の事項が含まれる。

・事業者向けのベスト・ハンドリング・プラクティス
設置または輸送業務の規模に応じて、事業者は一定のベスト・ハンドリング・プラクティスを遵守しなければならない。これらは先行事業者によってすでに実施されている。

・認証と自己宣言の義務化
当局による適合性の検証を支援するため、大規模事業者は独立した第三者機関が発行する証明書を取得、小規模事業者は適合性を自己宣言する必要がある。

・流失量の統一算定法
事業者が流失を監視し、残りのデータ・ギャップに対処するため、標準化団体が統一方法を策定する。また、さまざまな慣行が環境や人間の健康に及ぼす影響についての認識を高めることで、説明責任も強化する必要がある。

・中小企業に対する要件の緩和
ペレットのサプライチェーンには中小企業が占める割合が大きいため、特に零細および小規模の事業者には、緩和された要件を適用する。

[DW編集局]