（2023年11月14日付、国務省（DOS）の標記発表の概要は以下のとおり）

米国のケリー気候変動問題担当大統領特使と中国の謝気候変動担当特使は2023年7月に北京、11月にカリフォルニア州において会談し、両国は共に、そして他国とも協力して気候危機に取り組むとして、声明を発表した。

1. 両国は、2021年4月の「気候危機対応に関する米中共同声明」と2021年11月の「2020年代における気候行動の強化に関する米中グラスゴー共同宣言」を再確認し、効果的かつ持続的な実施をさらに進めることを約束する。

2. 両国は、気候変動に関する国際連合枠組条約とパリ協定の効果的な実施に引き続き取り組む。

3. 両国は、グラスゴー気候合意やシャルム・エル・シェイク実施計画を含め、パリ協定とそれに基づく決定事項の効果的な実施に引き続き取り組む。

4. 両国は、2020年代における気候への対処行動強化に関し作業部会を稼働させる。

5. 両国は、COP28及び将来のために以下について行動を加速させる。
①エネルギー転換
両国は、再生可能エネルギーの容量増大に向けたG20首脳宣言を支持し、石炭、石油、ガス発電の代替を加速させる。
②メタンおよび非CO2 GHG排出量削減
両国は、メタン排出削減行動計画を実施し、必要に応じて更なる対策を行う。
③循環型経済と資源効率
循環型経済と資源効率の重要性を認識し、政府間の政策対話を早期に行うほか、両国の企業・大学・研究機関による協働を支援する。
④地方における協力
両国は、特に電力、交通、建物、廃棄物などの分野に関し、州、省、市間の気候協力を支援する。
⑤森林
両国は、木材の違法輸入に関する規制などを通じ、2030年までに森林の減少を阻止する。
⑥温室効果ガス・大気汚染物質削減の相乗効果
両国は、温室効果ガス・大気汚染物質の排出抑制の相乗効果を高めるため、関連政策・措置の推進と技術の展開において協力する。

[DW編集局]