[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国家科学技術会議(NSTC)
元記事公開日:
2023/12/20
抄訳記事公開日:
2024/03/13

2023年国家宇宙天気戦略と行動計画の実施計画

Implementation Plan of the National Space Weather Strategy and Action Plan

本文:

(2023年12月20日付、国家科学技術会議(NSTC)の標記発表の概要は以下のとおり)

大統領府の要請に基づき、NSTCが標記をタイトルとする実施計画を策定した。
バイデン政権は、宇宙システムの安全性とレジリエンスを強化することを宇宙政策の優先課題としている。宇宙天気は自然に発生する現象であり、国家の重要な機能や運用システムに悪影響を及ぼしうる。例えば、太陽フレアなどの極端な宇宙天気現象は、電力、通信、給水、医療、衛星運用、輸送などを混乱させたり不能にしたりする可能性がある。このため、米国は、国家安全保障と経済に重大なリスクをもたらす宇宙天気現象を予測し、それに備える必要がある。2015年の「国家宇宙天気戦略と行動計画」は、宇宙天気に対する政府全体のアプローチの基礎を構築し、連邦政府全体にこの問題を提起し、産官学連携を促進した。これを基礎として、宇宙天気運用・研究・緩和(SWORM)小委員会は、2019年に国家宇宙天気戦略と行動計画を改定し、関連の活動を以下の3主要目標の下に整理した。

① 宇宙天気の影響に対する、国家安全保障、国土安全保障、商業資産・運営の保護強化
② 正確かつタイムリーな宇宙天気の測定と予報の開発・普及
③ 宇宙天気事象への対応と回復のための計画と手順の策定

2023年に策定された本実施計画は、活動の進捗状況を総括し、省庁間で協調して取り組むためのロードマップを提示しており、2019年国家宇宙天気予報戦略と行動計画を今後5年間で実施するための行動を特定している。
本実施計画は政策策定プロセスへの情報提供を意図しており、未来予測改善に向けた宇宙天気の研究・観測推進法(PROSWIFT Act)により定められる行動を統合するものである。本計画への連邦資源の投入は予算プロセスを通じて決定され、国内外にまたがる関連の強力な協調と協力は米国政府の能力を向上させる。

[DW編集局]