[本文]

国・地域名:
EU
元記事の言語:
英語
公開機関:
欧州委員会(EC)
元記事公開日:
2024/03/20
抄訳記事公開日:
2024/05/16

EUにおけるバイオテクノロジーとバイオ製造の推進に関する施策

Commission takes action to boost biotechnology and biomanufacturing in the EU

本文:

(2024年3月20日付、欧州委員会(EC)の標記発表の概要は以下のとおり)

本日、欧州委員会は、EUにおけるバイオテクノロジーとバイオ製造を推進するための一連施策を提案した。

EUのバイオテクノロジーおよびバイオ製造セクターは、研究成果の市場への移転、複雑な規制、資金へのアクセス、スキル、バリューチェーンの障害、知的財産、社会的受容、経済安全保障など、いくつかの課題に直面している。

欧州委員会が提案する一連の施策は以下のとおり。

・研究を活用してイノベーションを促進
研究インフラの生産的な利用を促進するために、信頼できるデジタル・リポジトリおよびサービスネットワークとして、産業バイオテクノロジー・イノベーションおよび合成生物学アクセレレーター(EU IBISBA)を活用する。

・市場の需要を喚起
化石原料の代替を加速し、バイオ製品の需要と市場導入を促進するために、特定の製品カテゴリーと公共調達におけるバイオベース製品の含有量要件の実現可能性について詳細な影響評価を実施する。さらに、バイオベース製品に適切なラベル表示をすることで、非食品製品を正しく説明する方法について検討する。

・規制の合理化
過度な細分化を減らし、プロセス簡素化の可能性を探り、バイオテクノロジー・イノベーションの市場投入までの時間を短縮するために、EUの法律とその施行のさらなる合理化を検討する。同様にこれには、効果的な単一市場を妨げるような加盟国やその他の統治レベルで生じる規制上の障害も対象とする。

・官民投資の促進
EUには、Horizon Europeなど、バイオテクノロジーやバイオ製造業を支援するための幅広い支援の手段がある。新しい市場を創出する可能性のあるイノベーション開発や規模拡大を図るために、欧州イノベーション会議(EIC)の2025年アクセレレーターワークプログラムにバイオテクノロジーとバイオ製造に関する特定の課題を含める。

・バイオ関連スキルの強化
大規模で地域的なスキル・パートナーシップが、バイオテクノロジーおよびバイオ製造に関するスキルアップと再教育の機会を提供する上で重要な役割を果たす。

・規格の設定と更新
バイオテクノロジーとバイオ製造に関する欧州規格の設定と既存の規格を継続的に更新する。

・連携と相乗効果の支援
関連する地域イノベーション拠点を通じて、バイオテクノロジー・プロセスおよびバイオ製造に関連する技術のEU域内へ展開する。

・国際協力の促進
米国、インド、日本、韓国などの主要な国際パートナーと国際的なバイオテクノロジー・バイオ製造パートナーシップ立ち上げの可能性を探り、技術移転で協力し、規制や市場アクセス関連のテーマに関する戦略的連携の可能性を探る。

・AIと生成AIの活用
バイオテクノロジーおよびバイオ製造におけるAI、特に生成AIの導入を加速するために、関係者との組織的交流を支援する(GenAI4EU)。

・バイオ経済戦略の見直し
2025年末までにEUバイオ経済戦略を見直す。

[DW編集局]