[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
フラウンホーファー協会(FhG)
元記事公開日:
2024/03/13
抄訳記事公開日:
2024/05/10

フラウンホーファー協会、EFIの提言を歓迎

Fraunhofer unterstützt Forderungen der Expertenkommission Forschung und Innovation

本文:

(2024年3月13日付、フラウンホーファー協会(FhG)の標記発表の概要は以下のとおり)

2024年2月28日、イノベーション審議会(EFI)は、2024年度年次報告書を公表した。約200ページにおよぶ報告書では、軍事研究と民間研究の融合、人工知能(AI)、未来の持続可能な農業など、FhGがドイツの将来の発展にとって重要であると考えている分野が含まれていることを、歓迎している。

未来技術としてのAIをさらに発展させる:
産業界とフラウンホーファーの各研究所との共同研究で、アプリケーション固有のデータを入手できるので、FhGはデータ主権を確保するための特定のAIソリューションを企業に提供することができる。生成AIの分野では、OpenGPT-Xコンソーシアムに参加しており、そこで開発した大規模なAI言語モデルに基づいて、特にヨーロッパのニーズを対象にしたアプリケーションを実現することができる。

スマート農業のさらなる活用:
FhGのイニシアチブ「バイオジェニック(生物起源)・価値創造とスマート農業“Biogene Wertschöpfung und Smart Farming”」では、高度に個別化され自動化された持続可能な技術により、地域農業の長期的な保護と持続可能性に貢献し、生産者と食料生産の価値創造を進める。目標とすることは、種子から精製製品に至るまで、農産物の持続可能な生産と加工のための新しい技術を開発することである。

ドイツにおけるデュアルユース研究:
ハンゼルカ(Prof. Holger Hanselka)FhG会長は、次のように述べている:「軍事的、技術的な脅威、テロリズム、自然災害、さまざまな犯罪に対する安全性と強靭性を拡大・向上させるためには、民生プロジェクトの実用性も検証することが必要である。FhGは、国防省から基盤的な支援を受けているため、安全保障研究をすることに慣れているが、他のドイツの研究機関ではではその意識が低い。現在の政治的、社会的な状況に合わせて彼らの考え方を変える必要がある」。

技術移転に対する新たな推進力:
ハンゼルカ会長は、さらに次のように述べた:「ドイツでの技術移転を加速し、目標を達成するためには、産業、科学、政治の間の緊密で一貫した結束が必要である。FhGは、研究と産業応用をつなぐインターフェースとして、市場志向および未来志向のイノベーションを開発し、持続的かつ長期的に拠点を強化することで、他の研究機関にはない重要な貢献をすることができる。」

[DW編集局]