[本文]

国・地域名:
英国
元記事の言語:
英語
公開機関:
英国研究・イノベーション機構(UKRI)
元記事公開日:
2024/03/14
抄訳記事公開日:
2024/05/09

バイオ・エコノミー・コンペティションの支援を通じたグローバル連携の強化

Global ties boosted as UKRI backs bioeconomy competition

本文:

(2024年3月14日付、英国研究・イノベーション機構(UKRI)の標記発表の概要は以下のとおり)

UKRIは、2年連続で米国国立科学財団(NSF)のグローバルセンター・コンペティションを支援し、引き続き国際協力を推進する。2023年に初めて開始されたNSFグローバルセンター・プログラムの成功を踏まえ、UKRIは、その2024年コンペティションの一環で協力の機会を得ている。

◼ 2024年次グローバルセンター

2024年次グローバルセンターのテーマは「バイオ・エコノミーを通じて地球規模の課題に対処する」である。植物から動物、そして微生物に至るまで、バイオ・エコノミーは、我々がより持続可能な生活を送れるよう、自然から得られる生物資源を利用することに焦点を当てている。周囲の環境への影響を最小限に抑えながら資源効率を高め、持続可能な経済発展を促進することを目的としている。

◼ 世界規模のコラボレーション

今年のコンペティションでは、UKRIの一部であるバイオテクノロジー・生物科学研究会議(BBSRC) が、次のようなパートナー国5カ国のファンディング機関と連携して活動する。

・米国NSFと全米人文科学基金(NEH)
・カナダ自然科学工学研究会議(NSERC)および社会・人文科学研究会議(SSHRC)
・フィンランドのフィンランド研究会議(RCF)とビジネス・フィンランド(BF)
・日本の科学技術振興機構(JST)
・韓国の科学技術情報通信部(MSIT)および韓国研究財団(NRF)

◼ 英国の資金支援

BBSRCは、国際コンソーシアムに参加し、最も魅力的な競争提案をした英国の研究者に最大850万ポンドの助成を行う。

グローバルセンター・プログラムでは、2024年のコンペティションから、4 ~ 5年の間に、 5 ~ 7チームが助成対象になる。英国の各助成対象チームにはチームあたり最大170万ポンドのコンペティション・ファンディングが与えられるため、グローバル・ コンソーシアムには、次のような優れた永続的なグローバルセンター・オブ・エクセレンスを創設するユニークな機会が与えられる。

・科学・イノベーションの最前線で優れた研究を促進する
・多様で世界クラスの研究人材の教育・育成を支援する
・科学、技術、工学、数学のあらゆる分野の人材を採用し、活用する
・長期的な国際協力を促進する

グローバル研究パートナーは、それぞれの国のファンディング機関(NSF、NEH、NSERC、SSHRC、RCF、BF、JST、MSIT、NRF)によって支援される。

◼ 高い目標への投資

2024年次グローバルセンターでは、次の2つの包括的なカテゴリーに基づいて提案を募集する。

・「生命の木」全体で生物多様性を活用してバイオ・エコノミーを推進する
このカテゴリーには、あらゆる種類の生物に関する研究、それらがどのように相互作用するか、(新たなバイオテクノロジーやバイオ製造プロセスで利用できる)類似点と相違点を特定するための比較ゲノミクスの応用が含まれる。

・バイオファウンドリ
これには、生物学における設計・構築・試験・学習のプロセスを活用して、反復的な生物工学の推進が含まれる。これにより、研究者は大規模な遺伝子設計をテストし、人工知能(AI)と統計科学のインターフェースに最先端のアプローチを組み込んで設計プロセスを強化することができる。

[DW編集局]