[本文]

国・地域名:
英国
元記事の言語:
英語
公開機関:
英国原子力公社(UKAEA)
元記事公開日:
2024/04/09
抄訳記事公開日:
2024/05/28

UKAEA、量子物理学向けの光学ビューポート技術を開発

UKAEA develops optical viewport technology for quantum physics

本文:

(2024年4月9日付、英国原子力公社(UKAEA)の標記発表の概要は以下のとおり)

UKAEAはこのほど、核融合エネルギーや量子物理学の研究などの用途向けに、光学歪みを最大75%低減する光学ビューポート技術を改善するために、英国政府の助成金を交付した。

核融合エネルギー研究の重要な部分として、UKAEAの特殊技術グループ(STG)は、核融合マシンで使用される高性能光学ビューポートの製造に関する専門能力を構築してきた。

STGは、英国政府技術移転庁(GOTT)の知識資産助成基金の支援を受けて、(量子物理学など他のセクター向けのビューポートの性能をさらに向上させる)Solaceプロジェクトを最近完了した。Solaceプロジェクトは、光学ビューポートのユーザーからどのパラメータが重要であるかについて専門家のフィードバックを収集し、これらの要件を満たすように新しいビューポートの設計を最適化するための新たなモデリング・ツールを開発することに重点を置いた。量子物理学のユーザーからのフィードバックは、トラップされた原子による測定の歪みを軽減するには、ビューポートの光学的平坦性が最も重要であるというものであった。ユーザーらはまた、顕微鏡、磁石、その他の機器に合わせてビューポートの形状をカスタマイズできるUKAEAの特殊技術グループのカスタム・エンジニアリングを高く評価した。

新しいモデリング ツールの開発に続いて、上記グループはFrazer Nashコンサルタント社と協力して複数のビューポート設計オプションを評価し、ベースライン設計と比較して光学歪みを最大75%削減できる機会を特定した。

これらの設計は、航空宇宙、ビームライン科学、高出力レーザー用途など、さまざまなセクターや世界市場で利用可能となり、製造上の課題に対するソリューションを提供する。

[DW編集局]