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- 国・地域名:
- ドイツ
- 元記事の言語:
- ドイツ語
- 公開機関:
- ドイツ研究振興協会(DFG)
- 元記事公開日:
- 2024/05/29
- 抄訳記事公開日:
- 2024/06/20
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ドイツ研究振興協会(DFG)が次期EU研究枠組プログラムに対するポジションペーパーを公表
DFG veröffentlicht Positionspapier zum künftigen EU - Forschungsrahmenprogramm
- 本文:
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(2024年5月29日付、ドイツ研究振興協会(DFG)の標記発表の概要は以下のとおり)
DFGは、EUの策定する次期研究枠組プログラムに関して、何を予算の重点にすべきか、また新たな助成手段の目指すべき方向、公募手続きの簡素化についての見解を公表した。
世界最大の研究・イノベーションに対する支援手段ともいえるEUの枠組プログラム(FP)については、次期(2028 – 2034年)のプログラム(FP10)についての議論が始まっている。ドイツ研究振興協会(DFG)は本件に関していくつかの提案を発表した。
DFGの・ベッカー会長(Prof. Dr. Katja Becker)は次のように述べている。
「社会の直面する重大課題に対する欧州の解答を見出すとともに、EUの国際競争力を維持するためには良い研究環境を備えた高度な研究能力を持つことが極めて重要である。そのためには基盤となる基礎研究に対する野心的な予算が求められる。」同氏は、現在、執行されているFPである”Horizon Europe”では優れた申請に対して十分な支援がなされておらず、研究・イノベーションに対する需要はまだまだ大きいと考えている。ベッカー氏は、「FP10は優秀な研究者が自ら選んだテーマについて国境を越えた協力を強化するとともに、各国の研究支援機関がEUパートナーシップを介して申請する場合の共同公募手続きの簡素化を図る必要がある。そのためには先ず、国境を越えて研究者がボトムアップで自らテーマを決めて研究コンソーシアムを作ることを可能とすること、次に、DFGが提案している、EU-パートナーシップの枠組に基づき複数の研究支援機関が申請する際の公募手続きの簡素化を求めたい。」と続けた。
全体としてみるとDFGは、引き続き科学の卓越性とオープン性を重視している。DFGは更に、新たに出てくる課題に対する予備費の確保、難民研究者の支援のための資金、FP10における適切な支援条件の設定を提案している。
[DW編集局]