（2024年5月22日付、欧州委員会（EC）の標記発表の概要は以下のとおり）

欧州委員会はこのほど、「欧州保健連合（EHU）に関するコミュニケーション」を採択した。このコミュニケーションでは、EUおよび世界の市民の利益のために、過去4年間のEU保健政策の進歩が強調されている。

この任務の始まりは、世界規模で人々の苦しみを引き起こし、公衆衛生システムを極限まで試すことになった今世紀最大のパンデミックによって特徴づけられる。EUワクチン戦略のおかげで、すべてのEU市民が命を守るCOVIDワクチンを同じ条件で同時に接種できるようになった。これにより、ウイルスの拡散を食い止め、何百万人もの命が救われた。

EUデジタルCOVID証明書により、経済と社会は安全に活動再開することができた。パンデミックには国境がないため、EUの協力と連帯は世界中に広がった。「チーム・ヨーロッパ」のアプローチにより、EUはCOVAXファシリティを通じて最大のワクチン提供国となり、パートナー諸国に対して約540億ユーロの緊急支援を行った。

かくして、欧州保健連合は、EUのレジリエンスを維持し、欧州の社会福祉、戦略的自律、地政学的安定に貢献するために必要不可欠なものとして、パンデミックの真っ只中に登場した。2020年11月に発表された保健連合のビジョンは、EU全体のすべての市民のために最新で革新的な保健政策を支援しながら、加盟国が将来の保健危機に共同で対処するための準備を確保することである。EU4Healthプログラムからの多額の資金援助により、欧州保健連合の目標はすぐに具体的な成果へと変わっていった。

さらなる施策が実行される中で、欧州保健連合はこれまでに次のような成果を達成した。

・将来の危機に適切に対応するための、より強力な保健安全保障対策
・すべての市民が平等かつタイムリーに手頃な価格の医薬品を入手できること
・世界をリードするがん撲滅対策
・医療のデジタル化に向けた画期的な取り組み
・メンタルヘルス向上のための総合的な施策
・患者の安全性を高め、医薬品の供給を確保するための規則
・主要な健康リスクに対処するワンヘルス・アプローチ

[DW編集局]