[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
首相府投資総務庁(SGPI)
元記事公開日:
2024/05/28
抄訳記事公開日:
2024/06/28

フランス2030:首相府投資総務庁が民間5社と協力し量子技術への投資を具体化

France 2030 : Le secrétariat général pour l’investissement (SGPI) s’associe à 5 acteurs privés pour rendre concret les investissements de France 2030 dans les technologies quantiques

本文:

(2024年5月28日付、首相府投資総務庁(SGPI)の標記発表の概要は以下のとおり)

政府の5か年投融資計画「フランス2030」を所管するSGPIは5月、民間パートナー5社と協力して量子研究分野への投資を呼びかけるコミュニケーション・キャンペーンを開始した。22~25日にパリで開催されたスタートアップ見本市「VivaTech 2024」で発表した。

このキャンペーンの目的は、専門家組合である「フランスデジタル産業組合(Alliance Française des Industries du Numérique)」と「フランス2030」のプロジェクト公募で採択された4法人(GENCI、PASQAL、Cryptonext Security、TheGreenBow)が行っており、各社は量子技術がもたらす新しい日常生活を描いている。「ここで、量子が力になる」が共通のキャッチコピーである。

このキャンペーンは、2021年に大統領が立ち上げた量子技術を加速する「フランス2030」戦略の一環で、国家資金による10億ユーロを含み、4年間で18億ユーロの資金提供を受ける。

政府の量子戦略は、▽量子コンピューティング技術の開発と利用の促進、▽量子センサー技術のマスター、▽ポスト量子暗号の開発と普及、▽量子通信技術の開発、▽量子実現技術の習得、――以上の5項目にもとづいている。

この戦略の新たな段階は、軍事省装備総局(DGA)が主導するプログラムPROQCIMAの立ち上げに際し、昨年3月の国家量子デーに発表されている。2032年までに128論理量子ビットの汎用量子コンピューターのプロトタイプを少なくとも2台開発し、2035年までに2048論理量子ビットに拡張することを目的としている。このプログラムは、さまざまな企業間の競争を促し、最も優れた企業を段階的に選択するという「イノベーション・パートナーシップ」の形を取って実施される。

現在進んでいる量子革命により、計算能力が10倍に高まり、医療分野の医学研究が劇的に加速され、産業分野の新材料が発見され、さらにはこれまでにない精度で環境を認識し、情報伝達の新しい方法の探求が可能となる。

[DW編集局]