（2024年5月28日付、原子力・代替エネルギー庁（CEA）の標記発表の概要は以下のとおり）

CEAと仏ダウェックス社（Dawex） は、両社の専門知識を結集し、データエンジニアリングと人工知能（AI）の最先端研究を促進し、経済と環境における課題への技術的な対応策を提供する。両者は、共同研究開発ラボ設立のためのパートナーシップ契約の締結を発表した。この協力は、グローバルな産業課題に取り組み、より持続可能でレジリエントな未来の創造に貢献する。

安全で信頼性が高く、相互運用可能なデータエコシステムとデータ空間を構築することは、安全なAIを実現し持続可能なデジタル社会を構築するために不可欠である。データの交換と流通は、プライバシーの向上など機密保持に関わる技術的な改善を図ることによりイノベーションの限界を広げ、生成AIなどの革新的ソリューションに大きな影響を与え、顧客が先進技術を利用できるようにする。

データ交換の先進企業であるDawexは、創業以来、安全かつ信頼性が高く、主権を有し、規制に準拠したデータ交換の総合的な条件を作り出すための研究開発に投資してする。さらに市場で最も先進的なデータ交換ソリューションの開発、デファクトスタンダード等の策定にも貢献してきた。また欧州で最も多くのデータ空間で同社の技術が活用されている。CEAとの協力に際し、同社は安全なデータ交換、データガバナンス、相互運用性、規範、標準に関する専門知識を提供する。

CEAは、未来の産業、デジタルツイン、AI、デジタルトラストに焦点を当てたプログラムにより業界の変革を加速させており、社会的および環境的な責任を果たすという価値に支えられ、イノベーションに基づく強力なエコシステムの構築に貢献している。

Dawexの共同CEO であるファブリス・トッコ氏によれば、イノベーションと研究は創業当初から同社のDNAの一部であり、最先端の技術を駆使してデータ交換の課題の解決、およびデータに関わる将来の課題の予測に取り組んでいる。また同氏は、CEAとの協力によりデータ交換の変革を目指す新世代のイノベーションを共同して実現できることを喜ばしく述べている。

デジタル技術の研究開発を行うCEAの付属研究所「CEA-List」のディレクターであるアレクサンドル・ブヌー氏によれば、データ交換は、フランスと欧州が今日直面している産業の変革において大きな役割を果たすものであり、この変革を支援するため、CEAはデータ交換とデータエコシステムの分野を主導するDawexとの提携を選択した。この共同ラボの設立によって、エネルギーや気候などの移行が加速することを念頭に、高度で信頼できるデジタルソリューションを産業界に提供することができるとしている。

[DW編集局]