[本文]

国・地域名:
EU
元記事の言語:
英語
公開機関:
欧州委員会(EC)
元記事公開日:
2024/06/21
抄訳記事公開日:
2024/07/17

欧州委員会、水素コア・ネットワークの開発を支援する30億ユーロのドイツ国家援助計画を承認

Commission approves €3 billion German State aid scheme to support the development of Hydrogen Core Network

本文:

(2024年6月21日付、欧州委員会(EC)の標記発表の概要は以下のとおり)

欧州委員会は、EU国家援助(State aid)規則に基づき、水素コア・ネットワーク(HCN)の構築を支援する推定30億ユーロのドイツの計画を承認した。この措置は、2030年までに産業や輸送における再生可能水素の利用を促進するために必要な水素輸送インフラの構築を可能にすることで、EU水素戦略とFit for 55パッケージの目標達成に貢献する。

ドイツは、国内HCNの建設を支援するために30億ユーロの計画を導入する意向を欧州委員会に通知した。このHCNは、ドイツにおける水素の長距離輸送パイプラインのバックボーンとなり、複数の加盟国を結ぶ欧州の水素バックボーンの一部となる。

この措置は、HCN建設への投資促進を目的としている。必要な投資には、①既存のガスパイプラインの水素輸送用への転用と、②新しい水素パイプラインと圧縮ステーションの建設が含まれる。

HCNの建設と運営は、ドイツ連邦ネットワーク庁(Bundesnetzagentur)によって選定される水素輸送システム事業者(TSO)によって資金提供される。この援助は国家保証の形をとり、TSOはHCNの立ち上げ段階における初期損失を補うために、より有利な融資を受けることが可能になる。当面、ネットワークを利用する消費者は少数であるとドイツは予想しており、利用を奨励し水素の普及を促進するために、料金は関連コストを賄うために必要な金額よりも低く設定する予定である。

最初の主要パイプラインは2025年から運用開始予定で、HCN全体の完成は2032年になる見通しである。HCNは、域内エネルギー市場法に基づいて規制され、無差別第三者アクセスと料金規制の対象となる。

[DW編集局]