[本文]

国・地域名:
英国
元記事の言語:
英語
公開機関:
王立協会
元記事公開日:
2024/07/05
抄訳記事公開日:
2024/07/26

王立協会会長、2024年総選挙の結果を受けて声明を発表

Royal Society President responds to results of 2024 General Election

本文:

(2024年7月5日付、王立協会の標記発表の概要は以下のとおり)

英国王立協会会長エイドリアン・スミス卿(Sir Adrian Smith)は、英国総選挙の結果を受けて、次のように語った。

「英国の独立した科学アカデミーとして、我々は、機会を創出し、我々の社会が直面している大きな問題を解決する上で科学が果たせる役割について、英国の新政府と協力することを楽しみにしている。

王立協会は労働党のマニフェストにある研究開発への長期投資の約束を歓迎する。一貫性のある政策と長期にわたる持続的で実質的な投資は、生産性向上をもたらし、世界的な課題に対処できるイノベーションを推進する。

そのビジョンを迅速な施策と結び付ける必要がある。次の(秋季)財政報告が、英国のこの大胆な目標を実現するための正念場となる。王立協会のマニフェストでは、R&D投資において、英国がG7をリードするよう求めている。これは、現代世界を形成し世界をリードする研究者や企業を誘致し、保持するために不可欠である。

欧州やその他の国々のパートナーと緊密な協力関係を築くためには、国際的な科学戦略が必要である。政府は、世界中の優秀な科学者が英国に来る際の障壁を取り除かなければならない。英国のビザ取得にかかる初期費用は、他の科学大国の平均より最大17倍も高い。将来の世代に、彼らと英国経済が繁栄するために必要な、幅広く奥深いスキルを身につけさせるには、英国の教育制度を包括的に見直す必要がある。投資のための長期計画を実施し、数学教育を改革することが好ましい出発点となる。

2050年までにネットゼロの公約を果たすためには、我々の生活に電力を供給し、化石燃料からの脱却を可能にするグリーン技術への投資、拡大、展開を推進するためのロードマップが必要である。王立協会は、政府と連携して、将来の世代のために、公平で健康的、そしてより環境に優しい世界を築くため、著名な科学者の世界的なネットワークを結集する備えがある」。

[DW編集局]