[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国立科学財団(NSF)
元記事公開日:
2024/08/22
抄訳記事公開日:
2024/09/18

NSFがパンデミックの予知・予防のための学際的研究プロジェクトに7,200万ドルの資金を提供

New NSF centers will take a multidisciplinary approach to pandemic prediction and prevention

本文:

(2024年8月22日付、国立科学財団(National Science Foundation: NSF)の標記発表の概要は以下のとおり)

パンデミックを予知し予防することは、米国の健康、経済、安全保障にとって極めて重要である。NSFは、この課題に取り組み、効果的な緩和策と対応策を開発するために必要な、学際的研究と訓練などを網羅する一連のプロジェクトに総額7,200万ドルの資金を提供した。

これらのプロジェクトは、COVID-19パンデミックの際に開始された「パンデミック予防のための予測インテリジェンス(PIPP)」プログラムによって資金提供を受けており、生物科学、コンピュータ・情報科学、工学、数学・物理科学、社会科学の専門家を結集し、環境サーベイランス、データからの意思決定、宿主と病原体の相互作用のルールという3つの主要分野を対象とする。

本プロジェクトで設置されるPIPPセンターは、パンデミック規模の大流行の可能性を予測し、アウトブレイクを可能な限り早期に発見し、効率的に対応する社会の能力を構築するために必要な、次世代の科学者のためのトレーニングの機会を含む、研究開発活動を支援する。本プロジェクトでの支援対象となるセンターは次のとおり。

① NSF ESCAPE (病原体出現評価のためのNSFパンデミック環境サーベイランスセンター)
ケンタッキー大学が主導し、社会科学、工学、バイオインフォマティクス、リスクモデリングを組み合わせて環境サーベイランスに焦点を当てる。
② NSF APPEX(NSFパンデミック拡大分析予測センター)
テネシー大学ノックスビル校が主導し、感染をパンデミックに変える要因の特定に焦点を当てる。
③ NSF CPI (NSF パンデミック インサイト センター)
カリフォルニア大学デービス校が主導し、パンデミックの脅威の発生前段階の調査に焦点を当て、「ワンヘルス」の観点を取り込んだソリューションを創出する。
④ NSF COMPASS (原子から社会までのNSF コミュニティ支援パンデミック予測・予防センター)
バージニア工科大学が主導し、ウイルスと宿主の相互作用の根底にある遺伝的、分子的、細胞的、化学的な生命の法則を研究する。

[DW編集局]