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- 国・地域名:
- ドイツ
- 元記事の言語:
- ドイツ語
- 公開機関:
- ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
- 元記事公開日:
- 2024/08/14
- 抄訳記事公開日:
- 2024/09/20
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熟練労働者の移住を増やす5つの方策
- 本文:
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(2024年8月14日付、ドイツ連邦教育研究省(BMBF)の標記発表の概要は以下のとおり)
昨年、57万人の熟練労働者のポストが埋まらなかったことは、ドイツの経済成長にとって最大の障害のひとつである。熟練労働者の移民を増やさなければ、このギャップを埋めることはできない。ドイツ経済研究所(ケルン)の最近の研究によれば、ドイツは熟練労働者の不足により、今年は490億ユーロの生産能力が失われると予想されている。
シュタルク・ヴァッツィンガーBMBF大臣は、ハンデルスブラット紙のゲスト記事で次のように述べている。「官僚主義を是正し、高い税金、関税エネルギーコストを抑えることに加えて、熟練労働者の不足と戦うことは緊急に経済を立て直すために不可欠な手段である。」ドレスデンの全人口と同程度の熟練労働者が不足している。
「もっと勇気と行動を」
国内の熟練労働者の潜在能力を一層高める努力は、引き続き進めなければならないが、熟練労働力の不足は、熟練した移民なしではもはや埋められないことも明らかである。連邦政府は新しい熟練労働者向けの移民法と熟練労働者戦略を通じて成果を挙げており、今や各州がより多くコミットしなければならない。これまでの提案では不十分である。BMBF大臣は、さらなる勇気と行動が必要であると述べた。BMBF大臣が提案した5つの方策は次の通り。
1) 資格認証機関の集約:医療専門職のための認証機関は現在30あるが、専門知識、デジタル化、人工知能(AI)を結集させ、迅速化する。
2) 認証手続きの簡略化とデジタル化:AIによりプロセスを補助し、スピードアップを図り、たとえば少なくともEU法に基づく自動承認のような、問題のないケースでは、1ヵ月以内に決定する。
3) 英語を行政言語として確立する:外国人の熟練労働者には、言語の壁なしにドイツ当局と連絡を取る機会を与える。
4) 永住を容易にする:熟練労働者は歓迎されるだけでなく、長期的に滞在し雇用されることが望ましい。サポートセンターを州、地方自治体、企業などで共同設置し、外国人労働者がアパート、保育所、学校または継続訓練の機会を見つけ易くする。
5) 臨時雇用の熟練労働者の移住を可能にする:臨時雇用によって、強い経済と魅力的な労働市場にとって必要な柔軟性が生まれる。外国人労働者の臨時雇用による移住は、熟練労働者の移住の加速化に大きく貢献すると考えられる。 [DW編集局]