[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国防高等研究計画局(DARPA)
元記事公開日:
2024/09/20
抄訳記事公開日:
2024/10/24

DARPA、米英加の国際共同プロジェクトでAI・サイバー技術の研究活動を強化

DARPA Collaborates with UK and Canadian Government Partners in Agency’s First Trilateral Project

本文:

(2024年9月20日、国防高等研究計画局(DARPA)の標記発表の概要は以下のとおり)

DARPA、および英国とカナダ両国の国防省は、人工知能(AI)、サイバー、レジリエントシステム、情報ドメイン関連技術の研究、開発、試験および評価技術を共同で推進する。この三国間パートナーシップの拡大と体系化は、絶えず変化する地政学的環境において将来の課題に対処するために不可欠である。この協力により、各国の関連研究プログラムの活用が促進され、取り組みの重複が低減される。

DARPAは、新たな能力をできるだけ早く運用に移行できるよう、技術リスクの継続的削減を目標としている。本共同研究で進行中のプロジェクトの1つが、高度で持続的なサイバー脅威からネットワークを自律的に防御するためのAIを訓練するCASTLE(セキュリティ試験と学習環境のためのサイバーエージェント)プログラムである。その他の分野として、▽熟練した高リソースの敵対者による攻撃に対する、信頼できるAIシステムの定義と構築、▽情報ドメインに対する保護、攻撃検出、健全性測定、▽ソフトウェアの迅速な認証など、レジリエントで安全性の高いシステムを実現するためのツールや技術の開発、などが想定されている。

他の協力事例として、相互運用可能な防御型サイバー能力の開発が進められている。AI利用によるサイバー攻撃のペースと量の増大は、人間のオペレーターだけでは対応することができない。ネットワーク・アーキテクチャをシミュレートするテストベッドの開発により、AI防御ソフトウェアによる脅威への迅速な評価、分類、および対応が可能となり、悪意ある攻撃に対し、オペレーターは防御のための迅速な意思決定を行うことができる。

DARPAは2024年夏、英国とカナダ両国政府、米国の国家安全保障会議(NSC)長官室、科学技術政策局(OSTP)、国務省、エネルギー省(DOE)、および医療高等研究計画局(ARPA-H)の代表者が参加するシンポジウムを開催し、共同取組の計画を開始した。英国では国防省の国防科学技術研究所(Dstl)、カナダでは国防省の国防研究開発局(DRDC)が主導する。

[DW編集局]