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- 国・地域名:
- 中国
- 元記事の言語:
- 中国語
- 公開機関:
- 中国科学院(CAS)
- 元記事公開日:
- 2024/10/16
- 抄訳記事公開日:
- 2024/11/13
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中国の宇宙科学中長期計画(2024-2050年)
- 本文:
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(2024年10月16日付中国科学院の発表内容は次のとおり)
中国科学院、国家宇宙局、および有人宇宙プログラム室は10月15日、「国家宇宙科学中長期発展計画(2024-2050年)」を公表した。
◇全体目標:
宇宙科学の探求課題を段階的に計画、実施し、課題に基づいた基礎研究を強化し、ハイレベルな人材チームを構築する。また、国際的に影響力がある独自成果を絶えず挙げ、宇宙科学の質を向上させ、イノベーションのブレークスルーを推進し、その応用の高度化と世代交代を促進することで、国際的に先頭に立つ宇宙科学強国となる。◇段階的なロードマップと目標:
① ~2027年:宇宙ステーション、有人月探査、第4期月探査プロジェクト、惑星探
査プロジェクトなどにより、暗黒物質と極限宇宙、重力波、原始星雲、太陽系外惑星、太陽活動の変化、太陽系と地球探査等に関し、2~3の重大成果を含む5~8項目の課題の成果を実証する。
② 2028~35年:月科学研究ステーション、太陽系辺縁探査、巨大惑星系探査、金星大気
サンプリング等を実施し、初期宇宙、極限天体の新物理学、居住に適した太陽系外惑星、太陽系初期の考古学、地球外生命体の探索、太陽フレアとコロナの加熱メカニズム、太陽系限界探査等に関し、4~5の重大成果を含む約15項目の解決を実証する。
③ 2036~50年:宇宙の起源と進化、時間と空間の本質、太陽系と生命の起源、有人深宇
宙探査等の分野において基礎研究のブレークスルーを達成し、人類の知識の境界を広げ、文明の進歩を推進する。これらのことで、5~6の重大成果を含む約25項目の課題を探求し、中国が宇宙科学分野で世界をリードするレベルに達する。◇優先的に研究する5大テーマとその方向性:
1.極限宇宙
暗黒物質と極限宇宙、宇宙の起源と進化およびバリオン物質の探査など宇宙の起源と進化を探究し、極限宇宙下での物理法則を明示する。
2.時空のさざなみ
中低周波の重力波、原始重力波を探査し、重力と時空の本質を明らかにする。
3.太陽と地球のパノラマビュー
地球と月の総合的観測、宇宙天気の探査、太陽の立体探査および太陽系外縁部の探査など地球、太陽、太陽圏を探索し、太陽と太陽系の一体的な物理的プロセスと法則を明らかにする。
4.居住可能な惑星
太陽系考古学、惑星圏の特徴評価、地球外生命探査および太陽系外惑星探査など惑星の居住可能性を調査し、地球外生命体の探索を展開する。
5.宇宙における物体
微小重力科学、量子力学と広義の相対性理論および宇宙生命科学など宇宙環境における物質運動と生命活動の法則を明らかにするなど基礎物理学に対する認識を深める。 [DW編集局]