[本文]
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- 国・地域名:
- フランス
- 元記事の言語:
- フランス語
- 公開機関:
- 高等教育・研究省(MESR)
- 元記事公開日:
- 2024/11/29
- 抄訳記事公開日:
- 2025/01/09
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関心表明公募「効率を高めるAI」の立ち上げと中小企業向けガイドの発行
- 本文:
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(2024年11月29日付、高等教育・研究省(MESR)の標記発表の概要は以下のとおり)
中小企業向け会合「インパクト中小企業(PME)」のイベントの機会に、アントワーヌ・アルマン経済・財務・産業大臣とクララ・シャパーズ人工知能・デジタル担当副大臣は、関心表明公募「効率を高める人工知能(AI)」を立ち上げるとともに、AIの日常的活用に関する企業向けガイドの発行を発表した。
AIは、ビジネスの発展を促し、経済成長を生み出す強力な手段であり、国内企業によるこの技術の利用を促進するために、国は障害を取り除き、AIを企業の日常的な活動により統合していく活動を行っている。
このため両大臣は、企業総局(DGE)の援助を受け企業向けの支援方策が展開されることを期待している。上記イベントでは、関心表明公募の立ち上げ、企業によるAIの組み込みを促進するための実践ガイドの発行、商工会議所(CCI)が主導する全国キャンペーンの始動という3つの対策を発表した。
▽関心表明公募「効率を高めるAI」
この活動は、零細企業から大企業、行政機関等によるAI活用の成功例と具体例に焦点を当て、産業界のリーダーによる運動を生み出し、成功事例をフィードバックさせて果敢に行動できるようにするものであり、すべての経済関係者の参加が求められている。これにより優先分野での競争力、イノベーション、生産性を向上させるAIの有効性を実証する強力な活用ケースを特定して促進し、ビジネス、業界、行政においてAIがもたらす効果を強調することとしている。
提案プロジェクトは、以下のような基準を満たす必要がある。
▽実験的、試験的段階を超えていること。
▽測定可能な具体的成果が得られており、事業展開、工業化、またはスケーリングの段階にあること。
▽実例と指標を用いて他の組織に簡単に移転し役立てられること。採択プロジェクトは、来る世界AI行動サミットで発表される予定である。応募〆切は2024年末だった。
▽企業のAI導入を支援する実践ガイドの発行
AIとその活用は、セキュリティ、納期、コスト、投資収益率、必要なスキルなど企業に多くの疑問を提起している。この技術の活用を支援するために、DGEはAIに関するガイドと4つの教育シートを発行した。これらの教育シートは、DGEが主導する中小企業等のDXを支援するイニシアチブである「フランス・ナム(France Num)」の一環として、情報処理と自由に関する国家委員会(Commission Nationale de l’Informatique et des Libertés:CNIL)等の主導で、そのパートナーと協力して作成され、生成AIの目的や機能、零細企業や中小企業における生成AIの活用ケース、生成AIのソリューションからの選択と活用、および責任ある安全な使用のために基本的な予防措置についてオンラインで入手できる。さらに検索拡張生成 (RAG)によるソリューションに特化したガイドを参考することもできる。
▽CCIが主導するAIに特化した全国的な活動の立ち上げ
最後に両大臣は、CCIが2025年にAIのテーマを優先すると発表した。具体的には、来年はCCIネットワークがAI分野で2万社以上の企業を支援できるよう、啓発や教育の活動を行うとともに、一部の企業に対しては特別な支援を行う。CCIは、すべての実践ガイドと教育シートを活用でき、2025年2月からは関心表明公募の中で開発される活用ケースのリストも利用できる。
[DW編集局]