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- 国・地域名:
- フランス
- 元記事の言語:
- フランス語
- 公開機関:
- 首相府投資総務庁(SGPI)
- 元記事公開日:
- 2024/12/06
- 抄訳記事公開日:
- 2025/01/14
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フランス2030:医療イノベーション庁、最初の2年間の活動を総括
- 本文:
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(2024年12月6日付、首相府投資総務庁(SGPI)の標記発表の概要は以下のとおり)
首相府医療イノベーション庁(AIS)の発足2周年を記念して、政府の5か年投融資計画「フランス2030」を所管するSGPIのブルーノ・ボネル長官(事務総長)とAISのリズ・アルテ長官は、AISのロードマップの実施とその最初の成果を総括した。12月4日に研究機関「パリサンテ・キャンパス」で開かれたイベントでは「フランス2030」の公募プロジェクトの採択者も紹介され、この事業がイノベーションを支援し、患者、専門家および医療システムに貢献していることを実証した。
AISは、保健・医療アクセス省(2024年12月以降は労働・保健・連帯・家族省)、MESR、経済・財務・産業省(24年12月以降は経済・財務・産業・デジタル主権省)およびすべてのパートナーと協力して、12の優先プロジェクトを推進している(2023年11月発表のロードマップを参照)。これらは、フランスを欧州における主権国かつリーダーにするという、「フランス 2030」の医療部門である「医療イノベーション計画2030」の目標に貢献している。
発足1年後にAISは、革新的なプロジェクトリーダーのための窓口を設立して以来、400以上のプロジェクトが提示され、現在までにユーザー満足度は85%に達しており、現場のアクターと可能な限り密接に連携するという能力を実証した。
またAISは、昨年8月に立ち上げた「フランス2030」の加速戦略「バイオセラピーとバイオ製造」で新興感染症や核・放射能・生物・化学のリスク(NRBC)の脅威、デジタル医療、革新的医療機器、イノベーションと予防が実を結びつつあることを強調した。これによりバイオ医薬品の開発数で英国とドイツに次いで欧州第3位であったフランスは、1つ順位を上げ、ドイツとスイスを上回る第2位となった。
生物医学研究を支援および強化するための措置により、パスツール研究所所長のヤスミン・ベルカイド(Yasmine Belkaïd)氏やシンガポール免疫学ネットワーク主任研究員のフローラン・ギンフー(Florent Ginhoux)氏など特別研究員22人に資金を提供することができ、また5拠点採択されているバイオクラスターのうち、首都圏サクレーにある「パリ・サクレーがんクラスター」、パリ市内にある「Brain&Mind」、マルセイユにある「マルセイユ免疫学クラスター(MIB)」の3拠点が正式に開始された。これらの卓越拠点は、研究所、研究センター、医療センター、企業を結集させ、有望なイノベーションテーマを中心にクリティカル・マスとなるプレーヤーが同一場所で刺激し合い、がん、免疫学、神経科学、希少疾患、免疫学の分野におけるフランスの研究の国際的な影響力の発揮に貢献している。
AISはこうして3年目に入り、医療システムを、より予測的で個別化されたモデルに変革し、患者の生活だけでなく、治療の組織と医療システムの効率化にも影響を与える治療の製品とソリューションを供給するという課題に力強く取り組んでいる。実際、現状の予算的、社会的状況では、効率的なものであればすべてを活用する必要がある。
そのため医療システムが効率性の向上を早期に享受するためには、イノベーションに頼ることが不可欠である。3年目を迎えるAISは、これまで以上に力を発揮してこの課題に対応していく。
上記のイベントでAISは、バイオセラピー、デジタル医療、公衆衛生、医療、神経科学、がん、予防の分野で「フランス2030」の採択者を表彰した。各自より優れ、より効率的な医療への強いコミットメントを示す革新的なプロジェクトを進めている。
[DW編集局]