[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
全米科学・工学・医学アカデミー(NASEM)
元記事公開日:
2024/11/20
抄訳記事公開日:
2025/01/15

NASEM、STEM教育のイノベーションに関する報告書を公表

Actions Needed Throughout U.S. Education System to Scale Up Promising Innovations That Can Improve STEM Education

本文:

(2024年11月20日付、全米科学・工学・医学アカデミー(NASEM)の標記発表の概要は以下のとおり)

NASEMは、国立科学財団(NSF)の後援のもとPreK-12(幼児期から高校段階相当)段階のSTEM(科学、技術、工学、数学)教育に係る調査報告書を発表した。

本報告書では、連邦政府の取り組みの成果として、STEM分野の教育・学習を支援するプログラム、実践方法、モデル、技術など、教育イノベーションが開発された多様な事例を紹介している。そして、これら事例は汎用性に欠ける場合があり、そのイノベーションが開発された背景や教育環境を踏まえる必要があると指摘している。また、一連のプログラムを集めるだけでは効果があるか不明であり、教育システム全体にわたる体系的な変化が必要と指摘している。

その上で本報告書は、米国の教育システムのあらゆるレベルの機関や指導者が、教育イノベーションをより効果的に拡大するため取るべき方策を提言している。

具体的な提言の例には以下のものがある。
▽NSFは、幼稚園から高校までのSTEM教育のための新世代の体系的イニシアチブを開発すべきである。
▽教育省は、STEMに特化した教師の専門的学習と能力開発に資金を配分すべきである。
▽学校と地区の指導者は、継続的改善の枠組みを採用し、繰り返し評価を行い、戦略を改善することを重視すべきである。
▽州等のパートナーは、幼稚園から高校までのSTEM教育のイノベーションの実施と拡大を理解するために、学習機会の情報を把握するためのデータシステムを開発すべきである。
▽地域や地方のK-12システムのリーダーは、STEM教育のコミュニティ間の関係構築と知識の共有に重点を置いて、STEM教育における学習機会の強化に取り組むべきである。

[DW編集局]