[本文]

国・地域名:
英国
元記事の言語:
英語
公開機関:
科学・イノベーション・技術省(DSIT)、Vallance卿
元記事公開日:
2025/05/22
抄訳記事公開日:
2025/06/16

英国政府、規制改革を通じた先端技術の社会実装加速に向け第4次『規制機関先駆け基金」を開始

New funding for regulators to cut red tape, like speeding up clinical trials through AI and trialling drones for medical emergencies

本文:

(2025年5月22日付、科学・イノベーション・技術省(DSIT)、Vallance卿による標記発表の概要は以下のとおり)

不必要な官僚的手続きを削減しイノベーション推進のペースを保つための新たな資金提供を通じ、重要医療物資の輸送に用いられるドローンや、疾患の早期発見を支援するAI搭載型医療ソフトウェアといった革新的技術が迅速に社会実装される可能性が高まっている。本日、英国政府は、これらの先端技術の導入を後押しするため、「規制機関先駆け基金(Regulators’ Pioneer Fund)」の第4ラウンド(総額550万ポンド)を開始した。

本基金は、規制当局が従来の枠組みにとらわれず、より効率的かつ柔軟な手法を試行するための財政的支援を提供する。これにより、企業は革新的技術やサービスをより迅速に市場へ投入できるようになり、政府の「変化に向けた計画」における経済成長の推進力ともなる。

今回の第4ラウンドは、医療、輸送、エネルギー分野において全国24件の先駆的プロジェクトを支援した前フェーズの成果を基盤として展開される。

これまでの支援対象プロジェクトには、ドローンが有人航空機と同一の空域を安全に飛行するための技術的・制度的検討が含まれており、この分野だけでも将来的に英国経済へ最大450億ポンド規模の貢献が見込まれている。これらの試行は、次世代型ドローン物流網の整備に向けた礎となるとともに、規制当局が安全性確保と制度整備の両立を図るうえでの知見を提供する。また、コンピュータ生成による模擬データを活用し、臨床試験の結果を迅速化する取り組みも支援対象に含まれていた。

第4ラウンドでは、英国全土の規制機関および地方自治体が申請主体となり、ヘルスケアにおけるAI利用、工学的生物学、宇宙、接続型・自動運転車といった、主要な成長領域に関するプロジェクトが支援対象となる。

[DW編集局]