[本文]

国・地域名:
英国
元記事の言語:
英語
公開機関:
科学・イノベーション・技術省、Feryal Clark議員
元記事公開日:
2025/06/07
抄訳記事公開日:
2025/07/09

英国、AI駆動型デジタル調達基盤「NDX」構築へ:公共部門の改革により年間12億ポンドの支出削減を目指す

One stop shop for tech could save taxpayers £1.2 billion and overhaul how government buys digital tools

本文:

(2025年6月7日付、科学・イノベーション・技術省、Feryal Clark議員による標記発表の概要は以下のとおり)

英国では現在、公共セクターにおける技術調達の抜本的改革を支援するために、同国初のデジタル・マーケットプレイス「National Digital Exchange(NDX)」の構築が進められている。この新たな仕組みは、財政支出における年間12億ポンドの削減、調達プロセスの迅速化、さらに公務員によるサプライヤ評価の仕組みの導入を通じて、公共サービスの質的向上を図ることを目的としている。

NDXは、政府が掲げる「変化に向けた計画」の中核施策とされており、公共部門に対し、よりシンプルでスマート、かつ応答性に優れた行政サービスの提供を可能にする。また、納税者にとっては、公共資金のより効率的な運用が実現される。

公共調達における大きな転換として、本プラットフォームでは、人工知能(AI)を活用したマッチングエンジンにより、各公共機関は、自らの実際のニーズに基づいて、全国的な交渉済み価格で提供される事前承認を受けた技術製品やサプライヤに、数時間以内にアクセスできるようになることが期待されている。

NDXは、公共セクターによる調達の市場を英国の技術産業に対してより開かれたものとすべく設計されており、政府は今後3年間で中小IT企業による政府調達契約への参加比率を40%引き上げる目標を掲げている。

このプラットフォームは、改正される公共調達規則(Procurement Regulations)の下で整備される予定であり、より開かれ、公正かつ戦略的なデジタル調達の形成を支援する。NDXは、公共調達担当者の判断を支援する「デジタル・プレイブック(Digital Playbook)」とともに開発されており、長期的なインパクトや契約の社会的効果を考慮した調達実務の定着を図る。

[DW編集局]