（2025年6月8日付、科学・イノベーション・技術省、英国財務省、レイチェル・リーブス大臣、ピーター・カイル大臣による標記発表の概要は以下のとおり）

リーブス財務大臣は、政府の新たな産業戦略（Modern Industrial Strategy）を通じて英国の再生を図る計画の一環として、技術、ライフサイエンス、先進製造業、防衛など、英国経済において最も成長著しい分野を加速させるために、860億ポンドに上る画期的な予算措置を歳出レビュー（Spending Review）において発表する予定である。

これに伴い英国政府は、2029/2030年度には年間225億ポンドを超える巨額の資金支援パッケージを用意し、研究・イノベーション分野における世界有数の地位を一層強化する構えである。この包括的パッケージは、新薬開発や長寿命電池の研究から、人工知能（AI）の新たなブレークスルーに至るまで、未来の革新技術を牽引し、英国の経済成長と雇用創出を力強く後押しするものである。

本パッケージには、最大5億ポンドの地域への研究開発投資が含まれる。これにより地方自治体のリーダーは、英国全土に「イノベーション・クラスター」を創出するための政府支援を受け、各地域に内在する人材と潜在力を最大限に引き出す意思決定が可能となる。
これは新たな地域イノベーション･パートナーシップ基金（Local Innovation Partnership Fund）を通じた措置であり、イングランドの7つの市長戦略的自治体（Mayoral Strategic Authority）と、スコットランド、ウェールズ、北アイルランド各々における同等の1地域に対し、3000万ポンド以上が配分される他、英国内の他地域に対する投資に向けた公募も行われる。イノベーション･クラスターへの支援は、UKRIとの協力に基づくことを原則として進められる。

[DW編集局]