（2025年7月24日付、欧州委員会（EC）の標記発表の概要は以下のとおり）

欧州委員会は、EU理事会がユーラトム研究・訓練プログラム（Euratom Research and Training Programme）の2026～2027年までの延長を採決したことを歓迎する。この延長により、核融合エネルギーにおけるEUのリーダーシップを強化しつつ、原子力の安全性、核セキュリティ、放射線防護、廃棄物管理の強化を目的とした欧州の取り組みへの継続的な支援を確保する。

本プログラムは原子力研究・イノベーションの推進に重要な役割を果たしており、欧州市民のがん治療の改善に寄与し、エネルギーの安全保障と自律性を強化し、経済競争力の向上を可能にしている。

ユーラトム研究・訓練プログラムは、原子力の安全性、核セキュリティ、放射線防護、廃棄物管理、核融合の継続的な改善、インフラへのオープンアクセスの確保、教育・訓練、国際協力に重点を置いている。また、EUの研究・イノベーションプログラムHorizon Europeのエネルギー移行に関する目標や、欧州核融合・核分裂ロードマップの実施を支援している。

2026～2027年版では、EUROfusion、EURAD（廃棄物管理）、PIANOFORTE（放射線防護）、CONNECT-NM（核物質）などの欧州共同出資パートナーシップをさらに支援する。また、原子力安全に関する新規プロジェクトの立ち上げを促進し、官民パートナーシップと欧州イノベーション・エコシステム（European Innovation Ecosystems）を通じて、核融合エネルギー研究への産業界の参加を促進する。

[DW編集局]