（2025年9月25日付、欧州委員会（EC）の標記発表の概要は以下のとおり）

欧州産業にとって不可欠な重要原材料の安全かつ持続可能な供給を確保するため、欧州委員会は戦略的プロジェクトの第2回公募を開始した。今回の公募は、第1回公募で60件の戦略的プロジェクトが採択された成果を踏まえたものである。

これらの戦略的プロジェクトは、「重要原材料法（Critical Raw Materials Act）」の実施を推進し、グリーンおよびデジタル移行に不可欠な原材料の確保を通じて、EUのレジリエンス強化を図るものである。域内生産の拡大、供給源の多様化、そして相互利益に基づくパートナーシップの深化を促進する。応募対象となるプロジェクトは、供給安全性の実質的な向上、技術的実現可能性、持続可能な実施を満たす必要がある。

選定されたプロジェクトは、許認可手続きの迅速化、資金調達およびオフテイク契約へのアクセスの円滑化といった支援を受けることができる。欧州委員会は、加盟国および金融機関緊密に連携し、これらの支援措置の実現を進めている。

セジョルネ欧州委員会執行副委員長は次のように述べている。

「第1回の戦略的プロジェクトを通じて、EU域内での採掘・精製・加工・リサイクルの拡充、およびパートナー国との協力が、依存度の低減、経済安全保障の強化、供給の多様化に大きく寄与し得ることを示した。これは欧州の主権確立に向けた重要な一歩である。今後も、17種類の戦略的原材料すべてに関し、さらなる提案の応募を期待している。」

[DW編集局]