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- 国・地域名:
- EU
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 欧州委員会(EC)
- 元記事公開日:
- 2025/10/21
- 抄訳記事公開日:
- 2025/12/01
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欧州委、2026年作業プログラムを発表
- 本文:
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(2025年10月21日付、欧州委員会(EC)の標記発表の概要は以下のとおり)
2025年10月21日、欧州委員会は「欧州の独立の瞬間(Europe’s independence moment)」と題する2026年作業プログラム(work programme)を発表し、安全保障や民主主義への脅威、地政学的緊張、経済・産業へのリスク、気候変動の加速といった課題への対応を通じ、より主権と独立性を備えた欧州の構築を目指す施策を示した。
2026年、欧州委員会は住民、企業、行政の負担軽減を図る制度簡素化を引き続き進める。
■ 2026年作業プログラムで期待される主な成果
・持続可能な繁栄と競争力
産業促進法により産業基盤を強化し、戦略的産業と雇用を支援する。重要原材料センターと循環型経済法で資源供給の強靭性が高める。欧州イノベーション法、革新的な企業向けの28番目の法体系(28th regime)創設、知識とイノベーションのための「第5の自由」の推進を通じ、単一市場の潜在力開放を目指す。・防衛・安全保障
「防衛準備2030(Readiness 2030)」の枠組みに基づき、EUの防衛力と戦略的協力を強化する。欧州ドローン防衛イニシアチブを推進し、国境警備、組織犯罪対策、越境通信システムを強化する。また、移民・庇護協定(Pact on Migration and Asylum)の実践に注力する。・社会モデルとイノベーション
生活費危機への対応として質の高い雇用法案を提案し、スキル流動化イニシアチブを含む公正な労働移動パッケージで資格の相互承認を進める。貧困と住宅問題の根本要因にも取り組む。・生活の質としての食料、水、自然
畜産戦略や食品取引慣行の見直しを通じて農業者を支援する。気候適応計画(European climate adaptation plan)で強靭性を確保し、海洋法により海洋ガバナンスを強化する。・民主主義と法の支配
過激主義と偽情報から制度を保護し、消費者保護と詐欺対策を強化する。専門家提言を踏まえ若者とソーシャルメディアの課題に対応し、ジェンダー平等と障害者の権利に関する新戦略を推進する。・グローバルな取り組み
グローバル・パートナーシップを深化させ、ウクライナ、モルドバのEU統合に向けた取り組みを支援する。人道支援の迅速化を図り、地中海協定(Pact for Mediterranean)と中東戦略を通じた支援を進める。 [DW編集局]