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- 国・地域名:
- 英国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 教育省(DfE)、雇用年金省(DWP)、科学・イノベーション・技術省(DSIT)
- 元記事公開日:
- 2025/10/20
- 抄訳記事公開日:
- 2025/11/28
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16歳以降の教育とスキルに関する白書
- 本文:
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(2025年10月20日付、教育省(DfE)、雇用年金省(DWP)、科学・イノベーション・技術省(DSIT)発表の標記ポリシーペーパーの概要は以下のとおり)
英国政府は、16歳以降の教育・スキル制度(Post-16 Education and Skills)の改革方針を示した白書を公表した。この白書は、英国経済に必要とされる高度スキル人材の育成を支援し、「変化に向けた計画(Plan for Change)」を実行して国の再生を牽引することを目的としている。Skills Englandの試算では、2030年までに優先セクターでさらに90万人のスキル保有者が必要になると報告している。人工知能を含む先端技術の進展は労働市場へ大きな影響を及ぼすと見込まれている。
企業は引き続き高度スキル人材を強く求めており、スキル不足に起因する求人は全体の4分の1超を占める(2017年の22%から2024年には27%へ増加)。企業はこの課題を機会と捉え、従業員のスキル向上への投資や大学・高等教育機関との連携を通じて、変化するスキル需要に迅速に対応できる体制を整えている。Skills Englandは、国内のスキル供給の現状を体系的に把握し、雇用主にとってより明確で利用しやすいシステムの構築を進めている。
現時点で職業上必要とされる基礎的なスキルを欠く成人が多数存在する。約850万人の成人が英語または数学(もしくはその両方)の基礎能力に乏しく、さらに730万人が職場で不可欠なデジタルスキルを欠いている。16歳から24歳までの約100万人が現在、教育・雇用・訓練のいずれにも属していない状態(ニート)にあり、彼らの将来の生活機会、幸福、経済的展望に深刻な影響を及ぼしている。
本白書は、雇用主の需要に応え、イノベーションと研究開発を促進し、国民生活の向上を図る、世界水準のスキル体制の構築を目指す計画を提示している。これらの改革は、スキル需要に関する国家的視点、すべての若者のための質の高い進路、成人再訓練の明確な仕組み、そして「Get Britain Working」を推進するための雇用主との新たな社会的契約に基づくものである。なお、人材育成はスコットランド、ウェールズ、北アイルランドに権限委譲されている政策課題であることから、本白書は特に断りのない限りイングランドにおける対策を設定する。
1. 成長を促進し、いかなる地域・人材も取り残さない統合的スキル・システムの一環として、雇用主と連携する。
2. 誰もが高品質な職業訓練の機会にアクセスできるよう、専門的で権威ある継続教育セクターを育成する。
3. 経済の要請に即し、より専門性と持続可能性を高め、学生に確かな価値を提供できるよう、高等教育セクターを強化する。これらの変革は明確な資金配分原則の下で実施される。政府はスキル・システムの全関係者と協働し、統合的な取組を通じて改革を推進する。「産業戦略」の実行上必要となる職種において、追加的に発生する仕事の3分の2がレベル4以上の資格を要求する。[編集局注:英国では、教育や職業に関する資格をレベル分けする認定制度(イングランドでは、Regulated Qualifications Framework :RQF))が存在し、8段階のレベルのうち、レベル4は高等教育の初級レベルに位置づけられる。]そのため、政府は25歳までに若者の3分の2が、学術、技術、もしくは職業訓練において高等レベルの教育に参加するという大胆な新目標を掲げている。また、これには、2040年までに、若い人口の少なくとも10%がレベル4もしくはレベル5に進む、というサブ目標が含まれている。
[DW編集局]