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- 国・地域名:
- ドイツ
- 元記事の言語:
- ドイツ語
- 公開機関:
- 連邦研究技術宇宙省(BMFTR)
- 元記事公開日:
- 2025/10/29
- 抄訳記事公開日:
- 2025/12/03
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ハイテク・アジェンダ・ドイツ(HTAD):技術主権確立とイノベーション加速へ
- 本文:
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(2025年10月29日付、連邦研究技術宇宙省(BMFTR)の標記発表の概要は以下のとおり)
ドイツにおける一層のイノベーション促進を目的とする「ハイテク・アジェンダ・ドイツ(HTAD)」のキックオフ・イベントが開催され、これは現政権下およびその後にも展開されるHTADの正式な始動を告げるものである。
HTADは単なる戦略にとどまらず、ドイツが6つの優先的重要技術分野で世界的リーダーシップを回復するための具体的施策の出発点である。すなわち、人工知能(AI)、量子技術、マイクロ・エレクトロニクス、バイオテクノロジー、核融合、気候中立エネルギー生成、および気候中立型モビリティ技術に関する研究開発の明確な指針を示している。
800名を超える科学、産業、政治界の代表者が集い、共にアイデアを構築、パートナーシップを強化し、ドイツが国際的な技術先進国として再び台頭する道筋を描いた。
ベアBMFTR大臣は次のように述べた。「HTADはもはや連邦政府のための計画ではなく、国家全体の課題である。我々は共にドイツ連邦共和国をハイテク国家へと転換していく。研究は、勇気を持って迅速に行動することで初めて「明日の価値創造」となる。HTADは、そのためのスイッチであり推進エンジンである。これによって研究力を経済力へと結実させる。」
メルツ連邦首相は次のように強調した。「ドイツと欧州には技術主権が不可欠である。それは繁栄、安全、そして自由の基盤である。イノベーション政策は連邦政府にとって最優先事項であり、HTADにより、政府は競争力、価値創造、技術主権の確立に向けて経済・研究政策を再構築している。HTADは、科学と産業の緊密な協働を体現するものである。」
ドイツがテクノロジー先進国としての地位を強化するための機会と課題をテーマとする討論では、ベアBMFTR大臣が「ドイツを再び人材・資本・ハイテク企業を惹きつける磁場とすることが目標である」と述べた。HTADはその目的のために策定されており、研究開発の投資の大半を担う産業界・経済界にとって極めて重要な枠組みである。従ってHTADは、あらゆる関係者による開かれた対話と協働を基盤として推進される。
さらに、ドイツを主要なイノベーション拠点として強化するための討議では、民間投資の重要性が指摘され、研究成果を迅速に実用化へと結びつけるための方策が議論された。
[DW編集局]