[本文]
-
- 国・地域名:
- 英国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 英国宇宙庁
- 元記事公開日:
- 2014/12/12
- 抄訳記事公開日:
- 2015/01/30
-
英国宇宙庁、欧州宇宙プログラムに2億ポンド超の追加投資
- 本文:
-
英国宇宙庁の2014年12月12日付標記発表は、英国が欧州宇宙機関(ESA)との間で結んだ2億ポンド強の包括的新規投資パッケージの内容を明らかにしている。概要は以下のとおり。
1) 欧州主導の火星探査プログラム・エクソマーズ「ExoMars」に4,770万ポンド
エクソマーズ(欧露の共同による火星探査プロジェクト)ミッションでは、火星表面に穴を開けてサンプルを収集・分析する探査車に非米国製のものを初めて用いることになる。英国は探査車モジュールに関して全体的に主導権を握り、国内においてその設計全般、最終組み立て・試験などを実施する。2) 通信技術の開発に1億3,000万ポンド
衛星通信は英国の宇宙産業の中心を成す。ESAの「ARTES」通信プログラムにおいて、既存のプロジェクトはこれまでに7億5,000万ポンドの民間投資や売り上げ実績を生み出している。新規の「ARTES」投資には次のものがある。・「Quantum-class」通信衛星に5,690万ポンド
この投資により、英国は低コストでスマートな新しいタイプの通信衛星開発を先導していくことになる。英国は既に欧州の主要な通信衛星運用企業であるユーテルサット社(Eutelsat)から「Quantum-class」(と呼ばれている)衛星を初めて受注することに合意した。・統合アプリケーション推進(IAP)プログラムに2,840万ポンド
この投資により、英国にある宇宙応用通信欧州センター(ECSAT)で運営されているIAPプログラムは首尾よく継続されることになる。IAPは既に、農業、医療サービス、漁業、鉄道などの市場向け宇宙データを基盤とする事業の創出や発展を促している。・処理能力の高い衛星サービス・アプリケーションに2,940万ポンド
・欧州データ中継システム(EDRS)に490万ポンド
・インマルサット通信展開(ICE)に1,100万ポンド
3) ESAの国際宇宙ステーション(ISS)プログラムに4,920万ポンド
ISSプログラムへの新規投資により、英国の研究者は、特異な宇宙環境を利用して、材料科学、付加製造、医療・生物科学などの諸分野において研究上の重要な前進を図ることが可能となる。 [DW編集局]