[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
米国科学振興協会(AAAS)
元記事公開日:
2015/02/13
抄訳記事公開日:
2015/04/06

ジェラルド・フィンクAAAS会長: イメージングとコンピュータ能力が科学に新たな展望を与える

Gerald Fink: Imaging and Computational Power Offer New Vision in Science

本文:

2015年2月13日付の米国科学振興協会(AAAS)の発表によれば、AAASの2015年次会議におけるジェラルド・フィンクAAAS会長(2月13日時点)の講演内容を伝えている。概要は以下のとおりである。

フィンク氏は、2015年次会議のテーマである「イノベーション、情報、イメージング」が自らの分野であるゲノム解読時代の遺伝学にどのような影響があったかを説明した。フィンク氏らはMITホワイトヘッド研究所で酵母にDNAを挿入する技術を始めて開発し、それが遺伝子工学や新薬開発の基礎となっている。

「今や、染色体画像の解像度は、染色体組織の僅かな欠陥ですらゲノムのイメージングによって明らかに出来るほどであり、またそのような異常が小児期の多様な白血病の原因であることが、コンピュータによるパターン認識により分かっている」などの事例を挙げた上で、「新しい展望は、我々の好奇心を刺激し未知の世界を造り出すという意味で刺激的であるが、脅威的でもある。我々の宇宙、それもつい昨日、理解していると我々が考えていた宇宙に関する過去の理解は、新たな事実によって壊れてしまう可能性があるからである」と述べている。

結びとして「誰も行かなかったところへ行き、誰も見たことのないものを見るという予期せぬ旅の魅力こそが、万人を科学に引きつけるそもそもの所以である」と述べている。

[DW編集局]