[本文]

国・地域名:
中国
元記事の言語:
中国語
公開機関:
中国科学報
元記事公開日:
2015/03/10
抄訳記事公開日:
2015/04/14

科学技術の成果活用を加速する新たな取り組み

科研成果如何走向市场 创造科研成果转化加速度

本文:

2015年3月10日付の「中国科学報」ネット版は、「科学技術の成果を、市場に向ける取り組みをどう加速するのか」と報じた。この記事は、2014年に公表された指針に対するインタビューの内容をまとめたものである。本記事ではその概要をまとめる。

2014年9月、財政部、科学技術部、国家知的財産権局が共同で、「国立研究機関における科学技術成果の利用、処置、収益の管理をめぐる改革テスト事業を深化させることに関する通知(指示)」により、科学技術が社会経済発展の牽引力となるための指針を示した。改革テスト事業の焦点の一つは、科学研究成果の収益を国庫に納入せず、科学研究機構の予算に組み入れるというものである。

中国科学院上海薬物研究所の葉陽副所長の紹介によると、今回の改革テスト事業は、市場化によって得られた収益の50%近くを科学研究者に割り振り、20%をチームの研究開発費に充当するという方法を実施している。

湖北省科学技術庁の郭躍進庁長は、「科学技術の成果を生産力に転化するために、技術取引市場での妥当な価格設定と取引の実現が鍵である」と述べた。

中国科学院上海有機化学研究所の研究者は、「科学研究者による成果の市場化には大きなリスクが潜んでいる。そのために、成果の市場化プロセスを細部まで規範化して、責任及び義務を明確にする必要がある。科学技術成果転化促進法の改正案草案の審議が行われたが、現在の状況から見ると、更に力を入れる必要がある」と語った。

中国科学院遺伝·発育生物学研究所農業生物学研究センターの王道文主任、「成果を活用しやすい環境を整備していくために、更に枠組みの完成度を向上する必要がある」と強調した。

[JST北京事務所]